nlog(n)

トラックバックを送信すると、「Ping 'http://...' failed: HTTP error: 500 read timeout」というエラーが出ることがある。相手のサーバからの処理完了通知を待ちきれないのが原因である。多くの場合、トラックバックは正常に送られているので問題はない。

トラックバックの送信から処理完了までの流れは次の通り。上から下へ時間が流れている。

タイムアウトのエラーは、トラックバックを送信してから完了通知を受信するまでに長い時間がかかるために起こる。エラーをなくすには、mt.cfg を編集して 「PingTimeout」ディレクティブの値を大きくすればよい。デフォルトは「15」なので、「60」などとすれば60秒間相手からの通知を待つようになる。

相手から通知が届けば、編集画面の「いままでに送信したトラックバック」にリストされる。エラーの場合は「トラックバック先のURL」欄に URL が残ってしまうため、保存する度にトラックバックが送信されることになり重複送信が発生する。

トラックバックを送って 500 エラーになった場合でも、トラックバックは正常に送られている。こちらが相手の応答を待ちきれないエラーだからである。送り手の「トラックバック先の URL」には、送信失敗の URL が残ってしまっているので、次の再構築前に削除すればいいだけである。ただし、送信が成功すると、この URL が自動的に消えて <$MTPingsSentURL$> で参照できるようになるが(<MTPingsSent> コンテナタグで囲む)、失敗すると参照できない。参照したいのであれば、送信を成功させなければならないので、送り手側で待ち時間を伸ばして再度トラックバックをする必要がある。Movable Type 日本語版のマニュアルテンプレート・タグ - トラックバック・タグ の MTPingsSentURL の説明には、トラックバックが送られてきた URL。 タグで使います。とあるが、これは間違い。「送られてきた」ではなく「送った」 URL である。

このサイトでは、nlog(n): トラックバックで再構築 のハックで個別記事の再構築を追加している。コメントと同じようにトラックバックの情報が個別記事に反映される、という利点がある。その反面、処理の時間がかかるようになっている。オリジナルの Movable Type では、送信直後はメインインデックスだけにトラックバック情報が反映され、個別記事には反映されないようになっている。個別記事への反映は、トラックバックを受信したサイトの管理者が手動で再構築を行わなければならない。再構築を自動で行うか行わないかは悩むところである。

現在、このサイトは CPU が Pentium II 233 MHz のノートパソコンなので、処理能力は高くない。したがって、トラックバックを送ってもらってもタイムアウトエラーになることが多い。また、サイトによってはタイムアウトの値を変更できないこともあるので、重複トラックバックはある程度仕方がない。重複したトラックバックは1つ1つ削除するようにしている。

上の表の「関連するインデックスの再構築」では、メインインデックスが再構築されるのは確実なのだが、それ以外のインデックステンプレート (「インデックス・テンプレートを再構築するときにこのテンプレートを自動的に再構築する」にチェックを入れているテンプレート) が再構築されるかどうかについては、ちゃんと調べていない。また、これもちゃんと調べていないのだが、個別記事を再構築する際に前後のエントリも再構築している可能性がある。再構築するものを、該当する個別記事とメインインデックスだけに限定できれば、処理にかかる時間を半減できそうである。

インデックスの再構築には $mt->rebuild_indexes() が呼ばれている。rebuild_indexesに関しては lib/MT.pm 内に POD 形式でドキュメント化されている。lib ディレクトリに移動して、

とすれば、整形されたドキュメントを読むことができる。

2005年9月2日追記:
Movable Type オンラインマニュアルの MTPingsSentURL の項目が修正され，トラックバックを送信した先のURL。 タグで使います。 という表現になりました(テンプレート・タグ - トラックバック・タグ)。修正されたのは恐らく昨日です。マニュアルを更新した場合は，同時にアナウンスもして欲しいものです。

2006年1月7日追記:
「PingTimeout 60」という設定は，再構築に毎回60秒かかるということではありません。相手からの応答がない場合に60秒まで待つというだけです。相手からの応答が早ければそこで終わります。トラックバックを送らない場合，再構築にかかる時間に変化はありません。

• Tweet