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misc 長女ばかりから好かれ長女だけを好きになる

今までに好きになった女性の特徴… 振り返ってみると,それは,見た目や性格に一定の傾向があるのではなく,2人姉妹か2人姉弟で長女だったということだった。

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これまで何人かの女性を好きになったが,私には「理想のタイプ」というものがない。男性が好むタイプとしては,美人だとかスタイルがいいとか,機転が利いて賢いとか,可愛いらしいなどがあるが,該当するものが特にないのだ。強いて言うなら「私のことが好きな人」であるが,それはタイプに分類できない。実のところ,「強いて言うなら」どころではなく,正直に言って「好きになってくれる人」は全員好きなのである。そういう女性はみな目が輝いていて,そんな目を見てしまうと,客観的には不美人であっても可愛らしく思えるのである。いわゆる「あばたもえくぼ」的な心理状態である。実際,人を好きになるというのは主観的な行為であって,そこに客観性の入り込む余地はない。他人がどう思おうがまったく関係がないのである。

恋愛をしなくなって久しいが,かつて好きになった女性を思い起こすと,あるひとつの傾向があることが分かった。全員が長女なのである。しかも2人姉妹か2人姉弟の長子だったので改めて驚いた。

保育園で好きだった女の子は,3人きょうだいの真ん中で長女だった。小学校高学年で好きになった女の子は,どういう兄弟がいたのか知らない。好きだなと思っても,話をすることはなく,遠くから見ているだけだったからだ。小学生までは何となく好きかも的な感じであるが,中学生になると胸がぎゅっと締めつけられるような恋愛的な感情が芽生えてくるようになる。

中学2年のときに好きになった女の子は2人姉弟の長女。彼女は1年生のときに別の男子が好きだと公言していたので,それをそのまま真に受けて信じ込んでいたのだが,それから1年くらいしてふと思ったのである。1年生のときに手紙をくれたりプレゼントをくれたり,放課後のクラブ活動を見ていてくれたのは,もしかしたら自分のことを好きだったからなのではと。それに気がついたと同時に,彼女が好きだという自分の気持ちにも気づいた。しかし,こちらからはどうすればいいのか分からず,気持ちを伝えることなく卒業になった。

高校2年のときに好きになった女の子はも2人姉弟の長女。初めて「両思い」になった女の子だった。友人から「ヒューヒュー」と冷やかされたが,「冷やかされるのって,嬉しいかも!」と思った記憶がある。彼女に告白されそうな気配を感じたので,それよりも先に好きだと伝えた。しかし,彼女とは3か月くらいで別れを言い渡された。デートもしたが,手を握ることもしなかったし,ましてやキスもしなかったからだ。せっかく彼女が暗い道を歩いて「もうすぐ家だよ」と何回も言ってチャンスをくれていたのに,まったく気づくことなく「だいぶ歩いてきたけどもう少しなんだな」としか思わなかった。その後,別れの気配が近づいてから送って行くと,家の近くまでバスが行くことが判明。「そうか,あれはそういうことだったのか」気がつくのが遅すぎ。鈍感もいいとこである。デートで行った喫茶店では正面に座るのが恥ずかしくて横に座ってみたりしたっけ。

大学1回生のときに好きになった女性は2人姉妹の長女だった。彼女はいつも笑顔で話しかけてくれたが,「こんな美しい女性が自分を好きになるはずがない」と思って,授業の話ばかりをしていた。彼女の女友達が大学を休みがちだったので,私は「友達は今日来るの?」と聞くことが多かったが,その友達を心配していたわけではなかった。何を話せばいいのか分からなかったからだった。そうこうしているうちに先輩に持っていかれてしまい,男の友人に「お前,いいのかよ?」と聞かれた。どうして彼はそんなことを言ったのかは分からない。

大学3回生のときにつき合った女性は一人っ子だった。マニアックな音楽の趣味が自分と合って,ベルベット・アンダーグラウンドのニコが来日したときのライブに一緒に行った。鈴木清順が好きで,目玉を舐めてくれた。「そこは指を入れるところじゃない,あそこか舌だけにして」と言われた。これは衝撃的な発言だったが,その後のすべての女性に対して守り続けるべき「絶対的な掟」になった。彼女とは半年くらいで別れることになった。彼女が別の男を好きになって二股をかけたからである。別の男は私の友人だった。彼女は「材木屋の女って呼んで!」と言い,悪びれる様子はなかった。材木屋は「キが多い」のだそうである。新しい男になったその友人とはどうつき合えばいいのか分からなくなり,疎遠になった。

大学4回生のときに好きになった女性は2人姉妹の長女だった。いろいろなキスのしかたを教えてくれた。そのテクニックは誰かから教わったに違いないのだが,考えると気が狂いそうになるので気にしないようにした。心と体の両方で全力で愛してくれた女性で,愛が足りない私に愛するということがどんなことなのかを身をもって教えてくれた。いつしか妹とも親しくなり2人だけで会ったことがバレて関係が冷めていった。妹の勉強の相談に乗っただけだったがよくないことだった。別れが決定的になったとき,叫びながら雨の中を裸足で走った。

この彼女と付き合っている時,別の女性に手を出そうとした。その女性は2人姉妹の長女だった。覚えたてのキスのテクニックで落とそうと頑張ったが,深い仲になることはなかった。妙な過信が命取りとなることは多いという教訓が得られた。

社会人になってから好きになったのは2人姉妹の長女だった。知り合ってから手紙をたくさんくれた。最初は自分の気持ちが盛り上がらず放ったらかしにしていた。可愛い妹が気になったが,黙って妹と会うのはよくないことは分かっていたので,姉の許可をもらってデートをしてみたことがある。私と彼女の妹はお互いにピンとくる存在ではないことが分かったが,姉との関係は悪化した。これは要するに許可の有無が問題なのではなく,別の女性と会うことが問題なのだと分かった。考えてみれば当たり前である。その後,彼女が別の男性と会っているという噂を聞き,ようやく彼女のことが好きだったのだと気がついたが,遅すぎた。すでに彼女の気持ちは自分の方に向いていなかった。

次に付き合ったのは2人姉妹の長女だった。明るくて快活な女性で楽しかったが,彼女と会って帰ってくると何もやる気が起きないくらい疲れることが分かった。理由はよく分からないが,彼女がヒマワリだとすると,私の養分をすべて吸い取っていくような感じだった。彼女が喜んでくれるのが嬉しかったが,長く続けていくと疲れがたまり,徐々に苦しみに変わっていった。彼女は妹に「おねえちゃん臭い」と言われたらしい。それ以来,彼女の首を舐めまわすのはやめた。

その次に付き合ったのは2人姉弟の長女で,彼女は現在の妻である。

どういうわけか出会う女性は長女ばかりだった。今,私が生きていられるのも彼女たちが愛してくれたおかげである。

(この記事には必要以上のエピソードを盛り込みすぎた感がある)

Posted by n at 2016-09-04 22:40 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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