スーパージャンプの特別企画で出来たという,「炎の SJ ラーメン」というのを食べてきた。雑誌の企画モノを実際に食べられるというのは滅多にないチャンス。池袋の「らーめん ぶぅ」に行って食べてきた。
スーパージャンプ は月2回刊の青年マンガ雑誌である。「一杯の魂」というラーメン人物伝を描いたマンガが連載されていたが,今年2004年2月9日発売のスーパージャンプ第4号で最終回となった。最終回を記念して,前代未聞のプロジェクトが企画された。マンガ誌上でオリジナルラーメンを作るというものである。
名店を作ったラーメン職人を何人も取材して描いてきたのだから,その知識をフルに活用すれば,もしかすると自分でも究極のラーメンを作れるのでは! と,作画の大泉孝之介さんと「一杯の魂」担当のH木さんが思いついたというところから話が始まっている。そして,ラーメン総合研究所所長で一杯の魂の原作者である武内伸(たけうちしん)さんにこの企画が持ち込まれた。
マンガは,試行錯誤の末にオリジナルのラーメンが出来上がったところで終わるが,このスペシャル企画はこれだけでは終わらない。らーめん ぶぅ池袋西口店で,このラーメンが食べられるというのである。1月26日から2月25日までの期間限定で,さらに1日50食の限定メニューとなる。2月25日といったら今週の金曜日ではないか。滅多にないチャンスなので,行ってみることにした。ラーメンの名前は「炎の SJ ラーメン」。SJ は Super Jump の意味である。炎が出たりはしない。気分である。
午後7時30分に店に入って「炎のSJラーメンはまだありますか?」と聞くと,まだ残っているという。営業時間は午前11時からのはずだから,残っているのは奇跡的。丁寧に食券のボタンの場所を教えてくれた。
このラーメンはスープが珍しい。マグロの骨と頭からダシをとっているのである。これをベースに,昆布やカツオ節などを加え,白菜,タマネギなどの野菜スープをミックスしている。麺はストレート細麺で,ちぢれていない。タレは「海塩」という塩をベースにしているそうだ。トッピングも魚介類で統一されている。
珍しくて食べたことのない味。少し塩の味がきつく,ダシが負けている感じがした。塩味が尖っている。白いタケノコのようなものは,パルミットという椰子の新芽だそうだ。初めて食べたのだが,酸っぱくて,缶詰っぽい。食感はタケノコとヤングコーンを合わせたような感じで,味はピクルスみたい。海ブドウは,沖縄なら山ほど食べられるものだが,このラーメンにはちょっとしか入っていなくて寂しかった。トサカと呼ばれる赤い海草はぴったりマッチしている。茎が赤いカイワレ大根は,蕎麦の芽というのだそうだ。味はカイワレ大根と変わらない。その他にはシラガネギが乗っていた。トッピングのメインはマグロの頬肉で,焼いてある。頬肉は美味しいのだが,スープに漬けてしまうと負けてしまう。ラーメンとは別で欲しいところである。
全体的にあっさりしていて,サラダスパゲッティを食べているような気がした。サラダスパは,その名の通り野菜とからめてある料理で,このラーメンは野菜メインでないのにも関わらず,サラダスパっぽいのである。麺がストレートだからだろうか?
スープをよく見ると,白いモヤモヤしたものが中に漂っている。その正体は摩り下ろしたカブだそうだ。このラーメンの最大のヒットはコレだった。非常に地味ではあるが,食感にインパクトを加えている。スープがまるでジェル状になっているように錯覚させるのである。不思議な食感だった。
カウンターにはアンケート用紙が用意されていた。
私の注文したのが最後だったようで,店を出るときには「売り切れ」の張り紙がされていた。800円というのは少し高い気がするが,企画ものの値段と思えば仕方ない。600円ならもう一度食べてもいい。食べ終わってから,秋田の十文字ラーメンを思い出した。マルタマ食堂,三角そばや,どちらも美味しかった。十文字ラーメンも確かスープは魚介系だった。
このラーメンは,らーめん むつみ屋池袋西口店でも1日限定50食で食べられる(『一杯の魂』?炎のSJラーメン”を食べられます!)。「らーめん ぶぅ」の近くである。
Posted by n at 2005-02-21 23:11 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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