今年の漢字は「偽」だそうだ。偽りといえばディスヒートじゃね?
2007年も暮れようとしている。世間は「今年のまとめ」気分だ。漢字に関しては「偽」なのだそうだ。
中日新聞:「人」が「為」した不祥事続々 今年の漢字に「偽」:社会(CHUNICHI Web)
日本漢字能力検定協会(京都市)が全国公募。9万816通の応募があり、「偽」は断トツの1万6550通だった。2位は「食」、3位は「嘘(うそ)」。中日ドラゴンズ日本一を祝う「竜」は20位だった。
「ドラゴンズ=竜」だと。そうなのか? まあいいか,笑えた。タイトルがうまい。「偽」というのは,ミートホープをはじめ,「白い恋人」の石屋製菓,不二家,赤福,船場吉兆など,大手や老舗で相次いだ食品をめぐる偽装を反映したものだ。
さて,私が「偽」という字を見て思い出すのは,偽装ではなくディスヒートである。ディスヒートというのは1975年に結成されたイギリスのバンドで,セカンドアルバムのタイトルが「Deceit 『偽り』」だったのだ (ディス・ヒート - Wikipedia)。タイトルの「ディシート」は,バンド名に引っ掛けてある。
私が持っているアルバムは,1978年リリースのファーストアルバム "This Heat" と,1981年の "Deceit" の2枚だけ。どちらもアナログ LP である。バンド自体は1982年に事実上の解散となっているようだ。このバンドの音は,なんだか凄いインパクトがあって,もう聴かなくなってから20年も経つのに今も耳に聞こえてくることがあるのだ。変拍子で繰り返されるミニマル的ドラムと,ピアニカの音である。ピアニカでないかも知れないが,ピアニカのような音。カズーかも知れない。
ドラムのチャールズヘイワードは,来日したことがあるらしいことを知った。1996年,1999年,2003年と3度来ている (ディス・ヒート)。
CDにもなっていたんだね。でも,CDだとLPでやったようなトリックは再現できない。LPで全ての曲が終わった後の一番内側の溝に溝を掘っておいて,回転している間は永遠に音が鳴り続けるというような,あれはファーストだっただろうか。
久しぶりにレコードを引っ張り出して聴いてみようかと思うが,だいたいプレーヤーが動くのかという問題と,一度聴いたら耳からまた離れなくなって,頭の中をグルグル回る危険という2つの問題があるな。
ディスヒートのレコードを買ったのは,渋谷の CISCO レコードだったような気がする (CISCO RECORDS)。その店も閉店だそうだ。おセンチになるよ。マザーレコードはまだあるのかな。
2007年12月10日、渋谷宇田川町にあった老舗レコード・ショップ〈CISCO RECORDS〉が25年にわたる歴史に幕を下ろしました。今後は、WEB販売専門で営業していくとのことです。
〈CISCO RECORDS〉閉店によせて 〜 レコード・ショップの今、そしてこれから 〜 | doops! - music blog
あ,同じことを思った人を発見! (「偽」)。セカンドアルバムの記事も書いてあったり (ディス・ヒート/ディシート(偽り))。
Posted by n at 2007-12-13 22:32 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
Master Archive Index
Total Entry Count: 1957