新宿の C&C カレーで,5分の違いで損をした気分になってしまった。実際は損じゃないのだが,気分的にはがっくりきた。
午後3時少し前,「そう言えば今日はお昼を食べていない」ということに気づき,新宿駅構内にある カレーショップ C&C 新宿本店に入った。
私は,この店のカレーもさることながら,レジ打ちの女性も気に入っている。とは言っても,特定の女性を気に入っているのではなく,女性の口調が気に入っているのである。入り口でポークカレーの辛口を注文すると,その女性は次のように言った。
店員「ポークカレー辛口400円になります。」「カレーです。」
最初の「ポークカレー辛口400円になります。」は,客の私に向けた言葉で,次の「カレーです。」は厨房に伝えるためにマイクに向かって言った言葉なのだが,客向けと厨房向けで口調が全然違う。そのコントラストが非常に面白くて気に入っているのだ。
レジの女性は変わっても,このコントラストのあるセリフ回しは変わらない。何年も前からこうなので,おそらくそのように教育するシステムが確立されているのだろう。
カレーを食べながら聞いていると,
店員「ポークカレー中辛400円になります。」「中辛です。」
店員「ポークカレー辛口400円になります。」「カレーです。」
店員「ハンバーグカレー530円になります。」「ハンバーグです。」
店員「350円になります。」「Aです。」
「ん? 350円? 最安はポークカレー400円のはずだが…」と思っていると,「Aでーす」が増えてきた。どういうことだろうか? そして,気がついてみると,入店したときはガラガラだった店内が人ごみ状態になっているではないか。
店を出てみると,店の前には看板が出されていた。「イブニングカレー」と大きく書かれている。Aというのは,ポークカレーにソーセージを1本乗せたものであった。値段は350円で,ポークカレー単品よりも50円安い。人の増えた理由も分かった。皆知っているのだ。午前中の早い時間帯には「モーニングカレー」もある。イブニングカレーには1種類しかないが,モーニングカレーには A, B の2種類がある。
「あと5分でイブニングカレータイムになるなら,教えてくれればいいのに」と思ったが,「いや待て,もしかすると『オレは今食べたいんだよ』というお客もいるかも知れないぞ。となると,お客の自由意志を尊重する方が妙なトラブルが起こらずに済むのでは…。」と思った。客の意思を尊重すれば,店にとってはトラブル的にも料金的にも好都合というわけだ。
だからといって,何というか,残尿感というか残念感のようなものが残る。くじ引きで数字が1つ違いだったときのような感じである (nlog(n): 年賀はがきの番号にドキドキ)。逆に,1分後に入ったらラッキーで嬉しかったのかも知れない。
仕方がないか…とも思ったが,店の運営はくじ引きとは違うではないかと思い直した。モーニングカレーやイブニングカレーはサービスでやっているのだから,単に,店の前か入り口あたりに「モーニングカレーは何時から何時まで,イブニングカレーは何時から何時まで」と書いてくれるだけでいいだけではないのか。
イブニングカレーは,新宿本店だけのサービスで,提供時間は 15:00〜17:00 である。看板をよく読むと「ちょっと軽めのポークカレーにソーセージをトッピング」と書いてあるので,ご飯の量が少し少ないのかも知れない。
Posted by n at 2008-09-09 23:48 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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