PriMore を使えば PrimoPDF の日本語ファイル名の文字化け問題が解決する。Windows 7 でも動作する。
文書ファイルの PDF 変換をしてくれるフリーソフトに PrimoPDF がある (英語版: PrimoPDF,日本語版: PrimoPDF 日本語版)。英語版でも日本語版でも,日本語の PDF の文書は作成できる。「日本語版」と言っても,メニューが日本語化されているだけだからである。インストールすると,仮想プリンタが作成される。この仮想プリンタに出力することにより,PDF 形式のファイルが作れるという仕組みになっている。
PrimoPDF の問題は,英語版でも日本語版でも,日本語のファイル名が文字化けしてしまうことである。たとえば,「新しいテキスト ドキュメント.txt」という日本語のファイル名を PDF ファイルに変換しようとすると,ファイル名が「_905682B582A28365834C83588367208368834C83858381839383672E747874_.pdf」になってしまうという問題がある。もちろん,そこでこのファイル名を書き換えてやればいいのだが,その一手間がとても面倒なのである。
「新しいテキスト ドキュメント.txt」を PDF 化するのであれば,変換後のファイル名は「「新しいテキスト ドキュメント.pdf」になって欲しいものである。これを実現するのが PriMore である。
現在公開されている PriMore は,PrimoPDF 4 に対応したものなので,PrimoPDF はバージョン4をインストールしておく (XLsoft エクセルソフト : activePDF 無料 PDF 作成/変換ソフトウェア PrimoPDF 4.1 日本語版 - ホーム)。英語版はバージョン5になっているので注意。
PriMore をダウンロードし (PrimoPDF v4用 PriMore 微修正でV4.20⇒V4.22にアップデート - PDFとたわむれる),readme.txt にしたがってインストールすれば完了である。ただし,Windows 7 で正しく動作させる場合はもう一手間必要になるので,以下に簡単な手順を示す。
Windows 7 では,プリンタを右クリックしたときに「プリンタのプロパティ」と「プロパティ」があり,「プロパティ」では何も設定できないので注意が必要である。まったく紛らわしい。
また,Windows 7 では,上述のように「C:\Windows\Temp」と「C:\Windows\primopdf.ini」にユーザによる変更権限を与えてやらないと,「Arguments for this program are」の欄に PriMore を登録しても,閉じた後でもう一度開くと「Arguments for this program are」に戻ってしまうという現象が発生する。
PriMore は作者がブログに公開してくれている。もともと,Windows 7 対応ではなかったが,ブログのコメント欄の議論の中で,Windows 7 でも動作することや,Windows 7 にインストールする際の注意点が明らかになった。これは大きな利点である。
PriMore の作者は,さらにソースコードも公開した (PriMoreソースコード公開 - PDFとたわむれる)。理由としては作者が多忙になったとのことだが,このことで,新たな利点が生まれた。PriMore にはファイル名の受け渡しにクリップボードを使うという欠点があったのだが,ソースコードの公開で,その欠点が解決されたようなのである。修正方法はコメント欄にあるが,よく分からない…。バージョンアップに期待したい。
PriMore をインストールすることで,長年のモヤモヤであった PrimoPDF の日本語ファイル名文字化け問題が解決した。素晴らしい。クリップボードを使わない次期バージョンの公開に期待したい。
2013年12月19日追記:
クリップボードを使わない版を作った方がいて公開されていました (PriMoreクリックボード未使用版)。
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