ddclient をバージョンアップしたら,「期限切れで削除するよ」というメールが届くようになってしまった。ダイナミック DNS の更新がうまくいっていないようだ。設定を見直すことにした。
ダイナミック DNS のサービスを利用するのに,自宅の Linux サーバで ddclient を利用して IP アドレスの自動更新を行なっている。利用しているダイナミック DNS のサービスは,当初は DynDNS だったが (nlog(n): ダイナミックDNSに登録),2011年8月に Dyndns.org は Dyn.com に統合され,サービスを提供するサイトの名前が変わっている (Welcome To The New Dyn.com! - Dyn)。
さて,先日 ddclient をバージョンアップしたところ (それまでの設定は nlog(n): ddclient 3.6.3 の設定),「30日間使っていないアカウントは削除するよ」というメールが届くようになってしまった。どうやら更新がうまくいかなくなってしまったようだ。とりあえず Web でサインインして寿命を30日間延ばしておく。
ddclient は,バージョン 3.6.7-2 から設定ファイルの書式が変更になったそうだ (ddclientの導入と設定 | MINTのblog)。これで原因が判明した。
動作環境は,Vine Linux 4.2 (kernel 2.6.16),ddclient 3.8.1 である。ddclient の最新版は ddclient からダウンロードできる。ddclient は Perl スクリプトである。
ddclient のデフォルトの環境は以下の通り。
用途 | ディレクトリ / ファイル |
実行ファイル | /usr/sbin/ddclient |
設定ファイル | /etc/ddclient/ddclient.conf |
起動スクリプト | /etc/init.d/ddclient |
PID | /var/run/ddclient.pid |
キャッシュファイル | /var/cache/ddclient/ddclient.cache |
起動スクリプトのサンプルは tarball に同梱されている。Vine Linux であれば,sample-etc_rc.d_init.d_ddclient.redhat なので,これを /etc/init.d/ddclient として保存し使用する。
旧バージョンからの変更点は,server と protocol の行末の「,」や「\」を書いてはいけなくなったということである (ddclientの導入と設定 | MINTのblog)。
このサーバの設定は以下の通り。
SSL で接続したい場合は「ssl=yes」とする。この場合は Perl モジュール IO::Socket::SSL をインストールしておく必要がある (Linux Update Client: ddclient - Dyn)。
IP アドレスが変わったかどうかのチェック間隔は300秒で (daemon=300),もし変わらなければ Dyn.com には更新しに行かないようになっている。変わったかどうかは,現在の自分の IP アドレスと,保存してあるキャッシュ (/var/cache/ddclient) を比較することで判断される。
IP アドレスが変わらなくても Dyn.com には更新しに行く必要があり,これは max-interval で設定される。デフォルトは 25 日 (max-interval=25d) だが,前回,うちにはなぜか 25 日目にメールが届いてしまったので 20 日 (max-interval=20d) として明示的に設定している。これを短い期間にすると,無駄なアクセスが増えることになり,Dyn.com のサーバに負荷をかけることになるので,ほどほどにしておく。
2013年5月29日追記:
Dyn.com のサービスをフリーのまま受け続けるには一定期間ごとに Web サーバへのログインが必要になりました (nlog(n): Dyn.com への自動ログインを Zabbix で)。
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