自動車運転免許証の更新に行ってきた。ゴールド免許なので,最寄りの警察署で。
自動車運転免許証の更新のお知らせが来た。前回の更新からもう5年かと思うと,月日の経つ早さに驚きを隠せない (nlog(n): 運転免許証の更新に行ったが休みだった,nlog(n): IC 運転免許証のダメさ加減)。10年前の更新も記事に残していたのだった (nlog(n): 運転免許証更新)。
ゴールド免許なので,最寄りの警察署で更新が可能である。ゴールドでない場合,埼玉県では 鴻巣の運転免許センター に行かなければならない。遠いので1日が潰れてしまう。最寄りの警察署ならば,講習を含めても1時間で済む。
今回も,前回と同様,東入間警察署
東入間警察署 に行ってきた。警察署は一緒だが,場所は違った。移転したのである。旧庁舎は,ふじみ野市うれし野1丁目4番1号
ふじみ野市うれし野1丁目4番地1号にあったが,2011年から入間郡三芳町大字北永井999番地に移っている (入間郡三芳町大字北永井999番地 - Google マップ を見ると,撮影された2011年4月時点ではただの畑だったことが分かる)。ただし,この移転は旧庁舎の改築のためなので,現庁舎は仮住まいであって,プレハブである。前回は旧庁舎で更新を行ったが,更新の手続きは庁舎の横のプレハブ小屋だった。つまり,東入間警察署で運転免許証更新をするときは,昔も今もプレハブなのである。
警察署は美観にこだわらない。殺風景なのが適している。そうは言ってもここまで殺風景なプレハブも多くはないに違いない。
2011年4月の様子 (入間郡三芳町大字北永井999番地 - Google マップ)。
庁舎に入ると,カウンターの向こうでは,多くの警察署職員が忙しそうに働いていた。絶えず動き回っていて何かを話している,同じ事務仕事をしているのでも,役所とは雰囲気が大きく違う。
案内してくれた女性職員もハキハキしていて好感触。しかし,人の種類としては自分とはかなり違っていて,私にはこの手の友だちはいないぞと思った。お互いに避けてきているのではないかと思う。警察署内の雰囲気としては「通じなかったら,大きい声でもう一度」という感じである。通じない時には「言い方を変えてみる」とか「ニュアンスを変えてみる」ということはしない。一本調子であるが,それは分かりやすくもあるということで,いいことなのである。警察署には色んな人が来るからである。
手続きの流れは,申請書に記入して,手続き費用の支払いをし,目の検査をやり,講習を受け,最後に新しい免許証をもらって終了という順番になる。手続き費用は3100円だった。消費税の値上げは関係がないようだ。会計の際に,「交通安全協会にご協力いただけますか,任意ですが」と言われる。これは要するに,「交通安全協会費を払いますか」ということである。費用は年間500円で5年間だと2500円である。交通安全協会というのは,道路交通の安全を目的とする非営利団体である (交通安全協会 - Wikipedia)。簡単に言うと,交通安全を目的と称する天下り団体である。
交通安全協会費を払えば,格好いい黒いビニール製の免許証入れなんかがもらえてウキウキである。私はかつて払ったことがあるので知っているのだ。というのも,実はその昔,交通安全協会費を払えば,次回の運転免許証更新の前にお知らせを郵送してくれるというサービスがあったのである。当時の私は,2度ほど続けて更新忘れをしていたので,そのサービス目当てに申し込んだ訳である。しかし,残念ながら,その後の改正で運転免許センターが直接お知らせを送ってくるようになったので,その投資はまるっきり無駄になったのであった (泣)。
さて,先ほどの窓口での「任意ですが」は好感度が高い。払っても払わなくてもいいことを名言してくれているからである。そして,その断り方は
次回にします。
にした。協力するかどうかは次回に決めればよいのだ。このように表現することで「今回は協力しない」ことは明確に伝わるし,相手も悪い気はしないだろう。ただし,これはもしかすると単に自己満足だという可能性もある。何せ,上でも触れたように,警察関係者は肉体だけでなく精神的にも鍛えられているので,気にならない可能性が高いからだ。それは,人間として心臓に毛が生えているというよりも,「仕事モードに入ったとき」に,より強固になるものだからである。そして,その仕事では,「はい・いいえ」が明確になれば十分であり,ニュアンスは必要ないからである。したがって,「結構です」でも「遠慮します」でも「やめておきます」でも「いいえ」でも同じである。心配しすぎる必要はない,「あっ…いや,えー」というようなことを言ったとしても,相手が助け舟を出してくれるからである。
目の検査としては視力検査だけだった。「片眼 0.3 以上,かつ両眼で 0.7 以上」あればよい。かつて受けたことのある都内の試験センターでは,2本の棒の間を1本の棒が前後して同じ距離になったときにボタンを押す検査や,気球を見る検査などがあったように思うが,警察署には簡易視力検査器があるだけだった。色盲の検査もないが,後天的に色盲になる確率は低いので省略されているのだろう。
視力検査は効率が重視されていた。右目,左目,両目で,合計3個のランドルト環を見ただけである。両目用のランドルト環は少し小さかった。
メガネの人は「メガネを外して検査してもいいですよ」と言われていた。そして,「裸眼で見えていますので,眼鏡等の条件を外しておきますね」と言われている人もいた。
写真撮影では,「赤い光を見てください」と指示され,一瞬で終了する。気をつけておいた方がいいことは,赤い光は目の高さよりも低い位置にあり,カメラのレンズは赤い光のさらに下にあるということである。つまり,指示通りに赤い光を見てしまうと,上方向を見ている「間の抜けた顔」の写真になってしまうのである。今回の写真撮影では,レンズを見ることには注意したが,アゴを引くことを忘れてしまった。写真写りをよくするコツは次の通りである。
これは次回に活かしていきたい。
ゴールド免許の場合,講習は30分である。30分のうち,15分は説明で15分はビデオ鑑賞だった。後部席のシートベルト着用のとき,隣のシートベルトにカチッと差し込んでいたり,高齢者マークが古いデザインだったりと,突っ込みどころ満載で楽しめた。漫然と見るよりも,アラ探しをしながら見れば退屈しない。講習の開始時刻は決まっているので,タイミングが悪いと最長で30分待ちになることもある。以前に都内で更新のしたときは,「どんなタイミングでもいいから30分座ってビデオをみる」が講習で,とってもユルカッた。講習のやり方は警察署によるのかも知れない。60分の講習が必要な人は「30分間の講習を2回受けてもらいます」だそうだ。
隣の席にいたおばちゃんは寝ていた。
講習が終わると新しい免許証を受け取ることになる。講習時間中に作ってくれているのだ。今回の免許証では,前回は単なる空欄だった「本籍地」の欄そのものが消えていた。氏名と住所を別枠で囲むという形で「デザインで」カバーしたという格好である。行の幅を変えたりすると支障があるのだろう。
これに加えて,2つの4桁の暗証番号を印刷した紙をくれた。「忘れないために」という理由でくれるのだが,問題としてはその紙が感熱紙であることだ。感熱紙は年月とともに印字が薄くなるという欠点がある。5年後は真っ白になっているはず。日の当たるところに置いておいたらあっという間である。
暗証番号は免許証に埋め込まれた IC チップに記録されており,変更はできない。また,つい最近,活用されていないことが報道された (活用されない運転免許証のIC機能 | スラッシュドット・ジャパン セキュリティ (元記事は削除されている))。使わない暗証番号であれば,感熱紙で消えてしまってもいいのかも知れない。
古い運転免許証はパンチで穴を開けて渡してくれた。IC カードにパンチ穴は開いていないようだが大丈夫なのだろうか? と心配になったが,使われないのであれば (以下省略)。
古い運転免許証を受け取っていかない人が何人もいた。使えないものなので要らないのだろう。私などは受け取らないという選択肢はない。5年前の当時の顔写真が残っているからである。
運転免許証を返納しているおじいさんがいた。「返納されますと,今日これからお帰りになるときも車を運転できなくなりますけど,よろしいですか」と確認されていた。大丈夫だとのこと。律儀な人である。そのまま更新せずに失効させてもいいような気もするが,そうしたくないのだろう。
色々勉強になった更新手続きだった。何もなければ次回の更新は5年後である。その時はこの記事を再読して行こうと思う (特に写真うつりの項目を熟読して)。
2015年1月9日追記:
庁舎の建て替えが完了し,もとの所在地 (埼玉県ふじみ野市うれし野1丁目4番地1) に建てられた新庁舎で2014年9月より業務を開始しています。
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