プリンタにサードパーティー製インクを補充する。そこには、メーカー純正にはない楽しさがある。ゼネラル社とユニオンケミカー社の詰め替えインクを比較する。
パソコン販売店のインクジェット用プリンタインクコーナーには、メーカー純正のインクの他に、サードパーティー製のインクというものが売られている。メーカー純正のインクは、インクタンクを丸ごと交換するのに対し、サードパーティー製のインクは「詰め替えインク」のみのため、純正のインクタンクを使うことになる。インクの少なくなった純正のインクタンクに穴を開けて補充インクを注入するという、少々強引な方法である。
サードパーティー製インクは、タンクを含まないこともあり純正のインクよりもお安い。とはいっても、値段は純正と同じくらいか少し高め。2回以上交換しないと元がとれない(3回〜4回交換できる分量がある)。さらに、タンクを「カチャッ」と交換するよりも手間がかかるし、インク漏れの危険性もあるし、メーカーの色と違う色になるという可能性もある。そこまでのリスクを背負いながらもサードパーティー製を使ってしまうのはなぜだろうか? ゴミが出ない分、環境に優しいから? それよりも、「隙間っぽくて、貧乏臭い」ところに魅力を感じてしまうからのような気がする。
今回使ったのは、ゼネラル社製のインクである。今までユニオンケミカー社製(以下ユニオンと略) しか使ったことがなかったので、試しに違うメーカーを選んでみた。すると、インク補充の方法がメーカー毎に違うことが分かった。キャノンのインクジェットプリンタにインクを補充する。
補充インクの他に、ドリル等が入っている。インクタンクは入っていない(写真に写っているのは、空になった純正のタンク)。作業するときは、下に新聞紙などを敷いておくことが重要。
インクが漏れないように、インク供給口を塞ぐ。元々ついていた「オレンジ色のキャップ」が残っていればそれを使うのだが、とうの昔に捨ててしまってある。そんな人のために、銀色のシールが用意されている。
タンクにドリルで穴を開ける。純正のタンクには、なぜか「ここに穴を開けろ」と言わんばかりの窪みが用意されている。ユニオン製インクの場合は、インクタンクの横に穴を開ける。
インクボトルの先端に、ノズルアダプターというアタッチメントをつける。インクボトルの先端が、ドリルで開けた穴よりも大きいためである。ノズルアダプターで先を細くして、開けた穴からインクを入れていく。ユニオン社のインクボトルは、先端が細くなっているためこの手間がない。
インクの注入が終わったら、穴を付属のプラスチックのプラグで塞ぐ。ユニオン社のインクは、横に開けた穴をシールで塞ぐようになっている。この点は、ゼネラル社の方がよく出来ている。
一番最初にやった、インク供給口のシールをはずしてプリンタに取り付ければ作業完了である。シールを貼らずに作業して、プラグで塞がずに放置すると、供給口からインクが「ドワーッ」と出てきて大変なことになるので、注意が必要。正しい手順でやれば、それほど手は汚れない。ノズルアダプターの着脱時に汚れる可能性がある。
ユニオン社のインクボトルの先端。ゼネラル社のように、ノズルをつける必要がなく、優秀。
ゼネラル社とユニオン社の「いいとこどり」をした、次のような製品があると嬉しい。
ボトル: ユニオン
タンクの穴塞ぎ: ゼネラル
付属品: ユニオン (手袋やクロスが付属)
ゼネラル社のパッケージには、パイプが1本入っている。中央を熱して引き伸ばせば、ノズルアダプターを2本作ることができる。パイプが入っていることも、アダプターの作り方も説明書には記載されていない。マニア心をくすぐる一品である(そうか?)。
2004年11月24日追記:
アーベル社のインクを試しました - nlog(n): プリンタの詰め替えインク - アーベル社製の場合
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