Vine Linux 3.1 のカーネルをアップグレードする。3.1 では,mkinitrd でブートイメージを変換するのが正式なようだ。
Vine Linux では,バージョン 3.0 からパッケージのアップグレードアプリケーション Synaptic が採用され,GNOME 上でのパッケージ管理が便利になった。このパッケージ管理の対象には,通常のアプリケーションだけではなく,カーネルも含まれている。使用方法はオンラインマニュアル Synapticによるパッケージ管理 で説明されている。もちろん,wget + apt-get install によるカーネルのアップグレードも可能である(nlog(n): kernel 2.4.22-0vl2.11)。カーネルパッケージのアップグレード にしたがってアップグレードを行う。
最新カーネルのインストールが終了したら,/etc/lilo.conf を編集する。デフォルトは次のようになっている。
最新カーネルのイメージ vmlinuz-2.4.27-0vl7.3 がデフォルトの起動イメージになるように imege を追加する。デフォルトの起動イメージは default=linux で指定されているので,新しいイメージの label に「linux」を指定すればよい。前のイメージは念のため残しておくのが安全で,その場合 label は適当な名前に変更しておく。
これで lilo コマンドを発行すれば設定が更新される。
/etc/lilo.conf の内容をよく見ると,イメージに initrd の指定がある。initrd は,ディスクが SCSI の時に必須の指定である。Vine Linux 2.6 ではデフォルトではなかったので,3.0 以降にデフォルトになったのだろう。initrd イメージの作成は mkinitrd で行う。
initrd イメージができたら,上記の /etc/lilo.conf に追加すればよい。
書き換えたら lilo コマンドで確認と書き換えをしておくのを忘れずに。
Vine Linux 3.1 では,kernel-2.2 は捨てられた。また,Vine Linux 2.6 (kernel-2.4) の場合に ThinkPad 600 で必要だった「append="acpi=off"」の記述は不要になっている(記述方法: nlog(n): kernel 2.4.22-0vl2.11)。これが kernel によるものなのか,ThinkPad T22 の仕様によるものなのかは分からない (→ ThinkPad 600 のハードウェアが原因のようです (nlog(n): ThinPad で LAN カードを認識しない場合は ACPI を OFF に))。
2005年3月27日追記:
液晶ディスプレイに正常に描画するために,vga オプションを追加した方がよいことが分かりました(nlog(n): Vine Linux のテキストモードが点滅してしまう問題が解決)。
2007年9月26日追記:
Vine Linux 4.0 からは,アップグレードの方法が変わっています (nlog(n): Vine Linux 4.1 でのカーネルのアップグレード)。
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