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Windows Palm をネットワーク経由で Sync する

ThinkPad T42 にはシリアルポートがついていないので,Palm との同期をシリアル経由でとることができない。シリアルポートを持つ Windows デスクトップ機に Palm を接続し,ネットワーク経由で同期をとる。

■ ■ ■

ThinkPad T42 にはシリアルポートがついていない(nlog(n): ThinkPad T42 第一印象)。したがって,WorkPad c3 (Palm 機) のクレードルを直接シリアルケーブル接続して Sync することができない。そこで,シリアルポートを持つ Windows デスクトップ機に WorkPad のクレードルを接続し,ネットワーク経由で ThinkPad T42 と Sync することにした。ThinkPad とデスクトップ機の両方に,ネットワーク経由の Sync に対応した Palm Desktop をインストールしておく必要がある(nlog(n): Palm Desktop にどのバージョンを使うか)。

プライマリパソコンの設定

ThinkPad T42 のファイアウォール設定

最初に躓いたのは,ThinkPad T42 のファイアウォール設定である。ThinkPad T42 からデスクトップ機に ping が飛ぶのに,デスクトップ機から ThinkPad に ping が飛ばない。タイムアウトになってしまう。ThinkPad は無線 LAN に接続しているので,アクセスポイントの設定に問題があるのではないかと思ってしまった。しかしこれは大間違い。ThinkPad は Windows XP SP2 によって,ファイアウォールが設定されていたのである(1年前にも全くおなじことで悩んでいる。進歩なし。 - nlog(n): Windows マシンが ping に反応しない)。設定は,「コントロールパネル」→「Windows ファイアウォール」で開いて,「例外」タブを選択。「HotSync(R) Manager Application」と「ファイルとプリンタの共有」にチェックを入れる。

Windows のファイアウォールに例外を追加する
Windows のファイアウォールに例外を追加する

「ファイルとプリンタの共有」には,もしかするとチェックしなくてもいいかも知れないが,チェックすれば ping に反応するようになる。そして,よく考えてみると ping に反応しないことでファイアウォールの存在が認識できたのは怪我の巧妙だったとも言える。知らなければ「HotSync 用の通信」を許可することができず,「通信できるのに Sync ができない」と言って悩むことになっていたかも知れないからである。

プライマリパソコン ThinkPad T42 の設定確認

Palm と同期したいパソコンのことを「プライマリパソコン」と呼ぶ。プライマリパソコンでチェックすべき項目を挙げる。設定全般については,Muchy.com - ネットワーク経由でのHotSync(LANSync) が詳しい。

  • IP アドレス
  • フル コンピュータ名
    「コントロールパネル」→「システム」で開き,「コンピュータ名」タブを選択して名前を確認する。
    コンピュータ名の確認
    コンピュータ名の確認

    (「ThinkPad-T42」という名前になっている)
  • HotSync Manager が起動してあり,「Network」にチェックが入っていること
  • プライマリパソコンとして設定しておくこと
    「HotSync Manager」→「Network」タブで,ユーザ名にチェックする。
    ユーザを設定していないときに表示されるメッセージ
    ユーザを設定していないときに表示されるメッセージ

    (チェックしていないと,「Network」にチェックした時に「ユーザを選択してください」というダイアログボックスが表示される)

フロントエンドパソコンの設定

フロントエンドパソコン(デスクトップ機)の設定確認

Palm のクレードルを接続し,ネットワーク経由の Sync の中継器となるパソコンを「フロントエンドパソコン」と呼ぶ。確認する項目は以下の通り。

  • Palm Desktop がインストールされていること
  • HotSync Manager が起動しており,「Local Serial」と「Network」にチェックが入っていること
  • プライマリパソコンに設定しておかないこと
    タスクトレイの「HotSync Manager」を右クリック→「Setup...」→「Network」タブで,ユーザ名にチェックしない
  • Sync 時の「プライマリパソコンに設定するか」という問い合わせには「No」で応えること
    問合せには「No」と応える
    問合せには「No」と応える

Palm Gadgetry には,フロントエンドに FreeBSD を使った例がある。興味深い。

Palm の設定

Palm の設定確認

  • NetSync パッチがあたっていること
    WorkPad c3 (8602-50J) は Palm OS 3.5 なのでパッチをあてる必要がある。Palm OS 4.0 以降は不要。パッチは palmOne – Support - Network HotSync® technology for Palm Desktop 3.0 ページの下のほうにある「Download the Network Hotsyc application (Windows ZIP).」からダウンロードできる。Muchy.com - カテゴリー > システム > パッチ > Network HotSync に解説がある。
  • LANSync の設定ができていること
    「HotSync」→「LANSync の設定...」メニュー→「LANSync」を選択
  • プライマリパソコンの設定ができていること
    「HotSync」→「プライマリ パソコンの設定...」メニューで次の項目を設定する。
    • プライマリパソコン名: (上述の ThinkPad の「フル コンピュータ名」)
    • プライマリパソコンのアドレス: (上述の ThinkPad の IP アドレス)

同期

Sync の実行

クレードルの HotSync ボタンを押すと,Sync が始まる。

データ転送中の表示
データ転送中の表示
(フロントエンドパソコンでは,「データ転送中」を示すダイアログが表示される)

データ転送中のプライマリパソコンでの表示
データ転送中のプライマリパソコンでの表示

(プライマリパソコンでは,通常の Sync 時と同様のメッセージが表示される)


ネットワーク Sync している最中に netstat コマンドで確認したところ,14238 というポートが使われていることが分かった。

C:\WINDOWS\system32>netstat -n

Active Connections

  Proto  Local Address          Foreign Address        State
  TCP    127.0.0.1:1043         127.0.0.1:1044         ESTABLISHED
  TCP    127.0.0.1:1044         127.0.0.1:1043         ESTABLISHED
  TCP    192.168.0.101:14238    192.168.0.3:1461       ESTABLISHED
Posted by n at 2005-04-03 03:00 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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