RealVNC Server が 3 から 4 にメジャーバージョンアップされ,デュアルディスプレイに対応していた。とっても嬉しい。
デスクトップの遠隔操作に便利な RealVNC。Windows の「リモートデスクトップ」に似ている。リモートデスクトップのサーバ(遠隔操作される側)になれるのは Windows XP や 2000 Server などだが,RealVNC は Windows 98 や Unix でもサーバになることができる。
自宅の Windows XP はデュアルディスプレイの環境で,これまで RealVNC 3.3.3 を使っていたのだが,1つ問題があった。デュアルディスプレイの環境では,プライマリディスプレイしか表示できなかったのである。そのため,ウィンドウがセカンダリディスプレイに開いてしまうと,プライマリディスプレイ側に移動して来なければならず,非常に面倒なことになっていたのである。セカンダリ側でウィンドウを最大化している場合は移動もできないので手がつけられない。さらに,私の場合はセカンダリ側に Windows のタスクバーを置いているので,まるで何もできなかったのである。VNC で何か操作をする予定がある場合は,あらかじめウィンドウを開いて,プライマリ側に移動しておかなければならなかった。
最近,RealVNC のサイトをチェックしてみると,バージョンが 4.1.1 に上がっていることが分かった。3.3.3 をアンインストールして 4.1.1 にしてみると,セカンダリディスプレイが扱えるようになっていた。これは嬉しい。リリースノート を読むと,バージョン 4.0 から対応していたようだ。デュアルディスプレイは,水平スパンモードのマルチディスプレイのように表示される。つまり,2つのディスプレイがくっついて,横長のディスプレイのように見えるのである。解像度が違うディスプレイでデュアルディスプレイを構成している場合,解像度の低い方のディスプレイは上下が黒く表示される。
RealVNC には Free Edition, Personal Edition, Enterprise Edition の3つがあり,有料版は Free Edition に機能が追加されている(RealVNC - VNC Downloads)。普通に使うのであれば,Free 版で十分である。
遠隔操作をするクライアント側の VNCViewer は古い 3.3.6 版でも 4.1.1 版でもどちらでも使える。そして,どちらもフルスクリーンモードをサポートしている。ただし,フルスクリーンモードからの復帰の方法が違うので注意が必要である。
4.1.1 の F8 キーの割り当ては,VNCViewer の Options... ボタンをクリックして,Inputs タブの「Menu key」の設定を変えることで変更することもできる。実際に使ってみると,3.3.3 の方が横スクロールが速い。どちらの速さが使いやすいかは好みによる。
ファイル共有ができたり ping に反応するのに,Viewer で Server に接続できないときは,Windows ファイアウォールを疑うとよい。私の場合,例外の設定に古いバージョンの「Run VNC Server」のプログラムが登録されていたため,見つけるのに苦労した。一旦「例外」に登録されている古いバージョンの削除して,「プログラムの追加」ボタンで VNC Server の実行ファイル C:\Program Files\RealVNC\VNC4\winvnc4.exe を追加する。TCP ポート 5900 (Viewer 用) と 5800 (Web ブラウザ用) を追加してもよいが,プログラムを追加する方が簡単で,しかもメンテナンスしやすい。
2005年11月10日追記:
デフォルトの設定では,画面のキャプチャをとることができません。VNCViewer Options の Inputs タブで「Pass special keys directly to server」のチェックを外す必要があります。ここにチェックが入っていると,「PrtSc」などのスペシャルキーを押したときにサーバ側で押したことになるのだと思われます。
Master Archive Index
Total Entry Count: 1957