お魚くわえたドラ猫…という歌詞に違和感を覚えるようになってしまった。子どもの頃は幸せだった。
日曜日の夕方になると,サザエさんの歌が聞こえてくる。
お魚くわえたドラ猫追っかけて
裸足で駆けてく陽気なサザエさん
「ちょっと,その猫待ちなさ〜い」と大声で走って行くサザエさんの姿が目に浮かぶ。微笑ましい…。と子どもの頃は思っていた。しかし,よく考えてみると微妙である。
サザエさんはドラ猫を裸足で追っかけて行く。
「サンダルを履いて行かないなんてね,アハハ」とツッコミをいれる。しかし,このツッコミだけで終わらせていいのだろうか。
ドラ猫が咥えて行ったのは,夕食のおかずになるはずのイワシかアジかサンマだろう。サザエさんはネコを捕まえるつもりなのだ。脅かすだけだったら,裸足で外に出たりはしない。問題は捕まえた後である。魚には,ドラ猫の歯形がくっきりと残っているはず。走って逃げているうちにかなりボロボロになっていることも予想される。その魚を取り返して,サザエさんは帰って行く。
その魚が夕食に出てきちゃったりするのだろうか…?
マスオさんに出てきたりして。サザエさんは意地悪ではない。そそっかしいだけなのだ。そう考えると,次のように解釈するのが妥当だろう。
「ドラ猫から奪い返したって,どうせ食べられないのに,アハハ」
深い。深すぎる。単純に「アハハ」と笑えないのであった。もしかしてそれを飲み込んで,ンガココ?
ちなみに,マスオさんは入り婿のように言われることが多いが,これは勘違い。マスオさんは,サザエさんをお嫁にもらって,サザエさんの親の家に住んでいるのだ。詳しくは サザエさん - Wikipedia で。そういえば,入り婿と婿養子は違うの? 婿養子については 婿養子 - Wikipedia に解説がある。
2011年6月7日追記:
磯野家内の家族の呼び名の不自然さについて書きました (nlog(n): サザエさんとクレヨンしんちゃんに見る家族の呼び名の不自然さ)。
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