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Photo 懐かしの砧本村を訪ねて

小学生の頃魚釣りに通った砧本村に無性に行きたくなった。あの釣り道具屋はまだあるのだろうか。

■ ■ ■

よく釣りをしにきたのは小学生の頃だから,30年ぶりか。中学生のころは,釣りではなく,毎週サッカーの練習試合に来ていた。衛星写真で見てみよう(砧本村 - Google マップ)。

玉06 砧本村行きバス
玉06 砧本村行きバス


電車を乗り継いで二子玉川を下車。かつてここには二子玉川園遊園地があったので,駅名は「二子玉川園」だった。現在は「二子玉川」に変更されている(東京急行 鉄道情報 各駅情報【二子玉川】)。砧本村{きぬたほんむら}へは東急バスの「玉06」系統で向かう。停車順は,二子玉川駅→二子玉川→中耕地{なかこうち}→吉沢→健保グランド前→砧下浄水場{しもじょうすいじょう}→砧本村(東急バス高津営業所 - Wikipedia)。停留所名は,駅のターミナルが「二子玉川駅」で,駅の近くの高島屋の前が「二子玉川」になっている。料金は210円均一。

二子玉川を略すときは,子どもの間では「二子玉」として「にこたま」と呼んでいた。秋葉原{あきはばら}を略して「秋葉」とするときは「あきは」ではなく「あきば」と読み直して呼ぶのと似ている。

砧本村バスターミナル
砧本村バスターミナル


15分で砧本村に到着。バスがここでグルリと回るので,広いバスターミナルになっている。写真左手には駒澤大学の玉川校舎グラウンドがある。

砧本村バス停の待合所
砧本村バス停の待合所


待合所は昔のまま残されていた。ゴミが散らかっていて,ちと汚いな。昔は砧本村から,二子玉川園駅への系統の他に,目黒区の清水町{しみずちょう}を通る系統があった。この辺りは世田谷区だが,河川敷には目黒区のグラウンドがあるからだろうか。清水町へ行くバスの終着駅は目黒駅で,「黒02」という系統である。つまり,玉06と黒02の直通運転があったということである。この直通運転は廃止されてしまったのかどうか,バス停で確認するのを忘れた。

砧本村の釣具店
砧本村の釣具店


その昔,砧本村のバス停から河川敷に向かう道沿いに小さな釣り道具屋があった。記憶を辿ると,この写真のところだったのではないかと思う。もう店は閉まってからずいぶん時間が経っているようだ。当時のお店は,外に2mくらいの安い竹竿が置いてあり,店の中に入ると正面に商品のケースがあり,その向こうにおばさんがこちらを向いて座っていた。商品のケースは木でできていて,小さいマスに仕切りがしてあった。1つ1つのマスには,浮き,ヨリモドシ,板オモリなどが入っていて,上にはガラスの板が乗っていた。ケースはこちら側に少し傾いていたように思う。店の名前は何だったか…。

ここに来る道すがら,今も店はやっているのだろうかと思いを巡らしていた。それは…店は昔と変わらずやっていて,餌の赤虫と小さな浮きを買って,どこが釣れるのかをおばさんに聞いて河原に向かう。帰りに寄ってみると,店はなくなっていた。…そんな妄想を抱いていた。

入漁料を徴収に来た監視員のおじさんに訊いてみたところ,おばあさんがやっていたお店は6〜7年前に畳んでしまったとのこと。1999年か2000年頃ということになる。話を聞いていて,20年以上も経てば「おばさん」は「おばあさん」になるのか,言われてみればそうだと思った。体格のいいおばさんだった。おばあさんは亡くなられたとのこと。天国でも釣具屋をやっているかな。

砧本村付近の川
砧本村付近の川


川沿いに上流に向かって歩き,釣り場に到着。テトラポットは新しいものに取り替えられていた。昔は細い支流でザリガニ釣りができたが,その場所はなくなっていた。

しばらく糸を垂らしてみたが,全く反応がない。魚がいる気配さえない。監視員のおじさんの話によれば,餌にシラスを使うとアユの幼魚が釣れるそうだ。アユは成魚になると苔{こけ}しか食べなくなるが,幼魚のうちは動物性のものを食べるのだ。しかしアユ解禁は6月1日なので釣ることはできない。そんな豆情報をもらっても困るだけだ。シラスもないし。

サシ
サシ


釣り餌のサシ。餌袋の取り出し口はしっかりと塞ぐ。「脱走」を予防するためだ。カバンの中で脱走されると,「こんな所にも!」のように色々な隙間に入り込んでしまうこともあり,私以外が発見したりすると家に入れてもらえなくなる可能性があるからだ!

それはいいとして,あまりにも魚の反応がないので,場所を移動することにした。

障害あり一本橋
障害あり一本橋


途中に白バイ訓練コースがあった。パイロンが沢山立てられている。中でも目を引いたのがコレ。グレート・ワインディング・デコボコ・レンシュウ・ロードだ。真っ直ぐな一本橋でも難しいのに,曲がりくねっていて,しかも途中に出っ張りがある。こんな練習をしてるから,交差点では「力でねじ伏せるようにグネッと曲がる」独特な乗り方になってしまうのだ(たぶん)。

登戸の貸しボート屋
登戸の貸しボート屋


第2の思い出の釣り場,登戸に到着。こちらは川崎側になる。登戸は「のぼりと」と読む。千葉には登戸と書いて「のぶと」と読む地域がある。貸しボート屋の「のんきや」は30年前と変わらず健在だった。この大きい船の下あたりがよく釣れた記憶がある。目指すは登戸の堰堤である。

登戸の堰堤
登戸の堰堤


この堰堤{えんてい}には驚いた。全く面影がない。この堰堤は,二ヶ領用宿河原堰{にかりょうよう・しゅくがわらぜき}という名前だそうだ。横には魚道が設けられている。魚道に Web カメラが設置されていてライブ映像が見られることは知っていたのだが,まさかここの堰堤だったとは! (ライブ映像)。 堰堤の改築竣工式は1999年3月27日に行われとのこと(二ヶ領用水「宿河原堰」改築竣工)。

かつては,堰堤の中ほどまで歩いて行くことができた。上流側はヘラブナ釣りのオッサン,下流側は小物釣りの子どもたちがいた。

近くではウルトラセブンやタロウのロケも行われたことがあるらしい(多摩川)。ロケ地を巡る旅をしても面白いかも知れない。

小物用の浮き
小物用の浮き


砧本村の釣り道具屋に行った目的は,この小物用の浮きが欲しかったからというのもある。クチボソを釣るのに最適な大きさなのだ。反応もよく,アタリがあると玉浮きより沈みやすい。しかし,釣り道具屋はなかった。この浮きたちは,使うことのできない大切なものになってしまった。

Posted by n at 2006-05-05 22:57 | Edit | Comments (3) | Trackback(0)
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Comments

わたしも30数年前によく砧へ釣りに行きました。
土手の近くの釣具屋さん懐かしいなぁ。
おばさん(おばあさん)亡くなってしまったのですねぇ。
紅サシ(当時30円くらいだったと思う)を買って、ヤマベ
やクチボソを釣ったものです。
バスは目黒駅からも砧行きが出ていましたよ。(本数は少ない。)

Posted by: タヌキ at January 26, 2007 15:25

タヌキ さん
サシは30円くらいでしたか。忘れてしまいました。ヤマベは魚体が美しいので飼おうとしたのですが,弱くてすぐに死んでしまったことを覚えています。
砧本村には昔の面影が残っています。いちどいらっしゃってはいかがでしょうか。

Posted by: n at January 27, 2007 00:09

わたしもヤマベを飼いましたが2〜3ヶ月で死んで
しまいました。クチボソは丈夫で2〜3年ほど生きて
ました。
思い出深い砧には、またいつか行ってみようと思います。

Posted by: タヌキ at April 24, 2007 18:53
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