なぜタマネギを切ると目にしみるのか。なぜ犬に服を着せるのか。日常的な疑問の対比を試みた曲である。
怒りにも似た疑問がわくことがある。なぜタマネギを切ると目にしみるのか。なぜ犬に服を着せるのか。
タマネギを切ると目にしみる疑問に関しては,回答がある。タマネギに含まれる揮発性の成分である硫化アリル{りゅうかありる}が目を刺激するからである(Web シティさっぽろ - 青果物 タマネギ)。しかし,犬に服を着せるという疑問の回答はない。
服を着せる心理について考えてみる。第1の理由として考えられるのは,「犬ヒト同一視説」である。犬を飼っている人の多くは,犬のことを「うちの子」と呼んでいる。ということは,人間の子と同一視しているか,そこまではいかなくても人間に近いところまで格上げしていることになる。となると,人間ならば服を着せるのは当然ということになる。
第2には,「目印説」がある。犬は足元にいて,人間の目からは遠い位置にあるため見つけにくい。また,他人の犬と見分けにくいため,派手な目印が必要になる。目印なら首輪でもいいではないか。つまり,So! なのだ。服は,目印の役割を果たす派手な首輪なのである。
第3には,「勘違い説」がある。飼い主が,犬は服を着せないと寒くて死んでしまうのではないか,と思い込んでいるというものである。しかし,飼い主は明らかに勘違いをしている。犬は人間とは違い,寒さをしのぐために十分な体毛を備えているからである。犬にすれば余計なお世話である。
さて,曲に戻ると,飼い主の行為に直接的な疑問を投げかけたのが,後半の歌詞になっている。犬に服を着せる必然性がないならば,必然となるようにすればいいだけのことである。そのためには犬の体毛を剃ってしまえばいいだけのことだ。つるつるに剃ってしまえば,服を纏わせる{まとわせる}だけの十分な理由になる。
これは自宅録音を始めた初期の作品である。改めて冷静になって聴いてみると,この演奏はひどい。バイオリンは音程をはずしている。全体的に雑すぎる。行き場のない怒りがそのまま現れている。この曲を作るのに,空き缶を利用して手作りの太鼓を作った。その太鼓を見つけた友達は「こいつはついに別の世界に行ってしまった」と思ったらしい。何年か後にそう言っていた。
Posted by n at 2007-03-25 01:26 | Edit | Comments (3) | Trackback(0)
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犬に服を着せて 抱いて歩いている人が
「ウチの子は お散歩が大好きなんでChuね〜」
って言っている顔を見ると
殺意すら覚えるのに 理由はいらないかと・・・
Posted by: maro助 at March 27, 2007 23:04maro助 さん
Posted by: n at March 28, 2007 00:35その殺意をどうやって面白く表現するかが問題なのですよ!
なるほど!
確かに! 忘れてました☆
Posted by: maro助 at March 29, 2007 21:25