ハイビジョン液晶テレビの購入を考えたが,しばらく先延ばしにすることにした。
先日,ビデオモニタが壊れてしまったので (nlog(n): ビデオモニタが壊れた),新しいモニタの購入を考えることにした。買い替えるものはチューナーなしの「モニタ」ではなく,チューナー付の「テレビ」になるだろう。
壊れたモニタは,画面の大きさが28インチで,アスペクト比 (横縦比) は通常の 4:3 のもの。アスペクト比には様々なものがあるが (アスペクト比 - Wikipedia),最近の液晶やプラズマの画面の「ワイド」と呼ばれるものは,アスペクト比が 16:9 のものになっている。画面の大きさは対角線の長さなので,28インチのワイド画面にすると,28インチの通常画面よりも縦の長さが短くなってしまい,全体的に小さい印象になってしまう。高さが同じであれば,小さい印象にはならない。では,28インチの通常画面と同じ高さを持っているような,ワイド画面のインチ数はどれくらいになるのだろうか? 計算してみることにした。
通常画面の対角線の長さを x,ワイド画面の対角線を y とすると,y と x の比は y/x=√(337/225)≒1.22 となる。したがって,ワイド画面としては,通常画面の大きさの約1.22倍を選べばよいことになる。28インチなら,28*1.22≒34 だから,ワイドで34インチとなる。ところが,ワイドの34インチというラインナップはない。近いところでは32インチまたは37インチになる。
最近のテレビについて,家電量販店で話を聞いてみた。プラズマよりも液晶の人気が高いようだ。液晶テレビについては,大きさの他にも注意しなければならない点がある。「性能」である。見た目と価格の両方に大きく影響する性能は次の2つ。
同じ画面の大きさであっても,ハイビジョンで60コマのものと,フルハイビジョンで120コマのものでは,価格が倍近く違うのである。
見た感じも当然違う。ハイビジョンは1366x768だから約1メガピクセル,フルハイビジョンは1920x1080だから約2メガピクセルになる。画素数は2倍である。画面が大きくなればなるほど,違いは大きく表れる。
また,1秒当たりのコマ数というのが動画では大きく影響する。ハイビジョンの映像信号として送られてくるのは毎秒60コマである。それをそのまま画面に映すだけなら60コマでいいではないか,と思うが,そうでもない。60コマのものは,番組の最後に流れるスタッフロールが早いとぶれて見えるのである。スタッフロールの場合は顕著だが,これは動画一般に言えることなので,早い動きであればあるほど,映像がぶれる。倍速120コマのものは,60コマの映像信号の間を擬似的に埋めている。したがって,埋めているの映像は予測になるため,厳密には,その処理をしているエンジンの性能が影響しメーカーによって違うことになるのだが,メーカーの違いはあまり気にならない。それよりも,60コマが120コマになっている方が影響が大きい。量販店の店員の話では,「倍速」が出始めたのは昨年2007年の年末頃からだとのこと。
私が見た感じでは,解像度についてはハイビジョンでも十分である。しかし,コマ数は倍速がいい。倍速が出始めであるのなら,今年のオリンピックあたりで価格が落ち着くだろうという見込みから,購入は先延ばしすることにした。
「もしかすると,来年あたり4倍速が出るか?」と一瞬思ったが,これは恐らく無理だろう。1枚の元画像に対して3枚を推測して作り出すのは困難だからである。それよりも,2倍速のエンジンを改良して,より正確な予測をして補間画像を作る技術が開発されるだろう。
2008年8月28日追記:
早くも4倍速のテレビが発売されるそうです (ソニーが世界初の「4倍速」液晶テレビを発売、世界最薄モデルも - GIGAZINE)。予想がハズレました。
2012年7月26日追記:
37インチの液晶テレビにしました (nlog(n): 液晶テレビ REGZA 37Z3 購入)。
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