Twitter を始めたせいでブログの投稿数が減る危険性がある。しかし,考えてみれば危険なことではない。ブログの記事にならなかったのは,それはそこまでのネタだったということだからだ。
Twitter は1つの投稿に対して140字の制限があるマイクロブログである (Twitter - Wikipedia)。
Twitter 公式サイトのタイトルが「Twitter」となっていて最初が大文字なのに,ロゴは「twitter」のように小文字で始まっていて,Twitter と書くか twitter と書くかで迷う。この記事では,文頭では「Twitter」,文中では「twitter」にしておく (一般名詞みたいで若干抵抗があるが)。
さて,twitter を始めるとブログの更新頻度が下がるという意見がある。
「Twitterでつぶやいていると、それで満足してしまう」
Twitter でつぶやいて感情を吐き出してしまうことで,ブログで記事にするという気が起こらなくなることを危険視している。
私は,これは逆によい傾向ではないかと思っている。ブログには twitter では扱えない大物ネタだけが投稿されることになるからだ。小さいネタをつなぎ合わせただけの散漫な記事がブログから消えるのは歓迎すべきことである。Twitter はブログの記事にするほどではないような小さなネタを出していく場所を提供してくれた。Twitter 以前は,記事にならなかった小ネタはそのまま腐るしかなかったが (nlog(n): ガス抜きとしてのブログ),twitter はそれらに陽の目を見させたのである。書き手にとって,ブログに投稿すれば散漫になるし投稿しなければモヤモヤしてしまっていた中途半端なネタが twitter のおかげで解消されたのはよかったと考えるべきだろう。
一般のブログには字数制限はない。短くても長くてもよい。しかし,短すぎる記事が続くブログはどちらかというと「内容薄々ブログ」のように読者に認識されてしまうため,たまに入魂の記事を書いても読んでもらえなくなってしまう。Twitter は厳しい字数制限があるため,読者 (あるいはフォロワー) は,最初から深い考察を期待していない。読者視点では,この点において twitter とブログは上手く住み分けができていると言える。
書き手としては,twitter にはその時に感じたこと,ブログにはもう少し踏み込んだことを書けばよく,分けて投稿できていれば問題はないのだ。しかしそうは言っても,先の氏の心配も分からなくはない。ブログに書けばいいことを先に twitter で言ってしまったため,ブログに投稿する熱が冷めてしまうことは実際にあるからだ。原因は,その時に感じたことが,その場限りのことなのか,膨らむ可能性があることなのかが,その時点では分からないことなのである。
Twitter には後のことを考えずに投稿してもいいと思う。ブログのネタとしては,無理に蓄積するよりも twitter の残りカスくらいの方がよい。書き手が冷静になっている分,よい記事になることが期待できるからである。
実はこの記事のネタは,書こうと思ってからしばらく温めていたものである。しかし,ご覧の通り,温め過ぎたために鮮度が落ちてしまった。鮮度が落ちると文章からスピード感がなくなってしまう。こんなことなら twitter で先に一言でコメントしてしまうのだったと後悔している。
Posted by n at 2009-12-05 00:28 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
Master Archive Index
Total Entry Count: 1957