田舎に行ったら,野菜やらなんやらくれすぎて,お返しができないので困った。
先週は職場の盆休みを利用して,愛知県の山奥の豊根村というところにいる叔母の家に世話になった。風は涼しいが日差しは強く,日に当たると肌がじりじりする。空気が澄んでいる証拠である。日陰に入るとさっと涼しいのが心地良い。
楽しく快適に過ごせた盆休みだったが,悩みどころがひとつ。叔母の知り合いの家に子供を連れて行くと,お菓子やら野菜やらを沢山くれるのだ。野菜は採れたてで,トマトなどは朝採ってきたばかりだという。赤くなるまでぶら下げておくのだから,まずいわけがない。都会のスーパーのトマトは,普通は青みがあるうちに収穫して,店に出るまでに赤くなるというもので,そんなものでも美味しいのだから,要するにそれ以上である。
それで,何が悩みなのかといえば,食べきれないとかそういうことではない。何でお返しすればいいのか分からないということなのである。惜しげもなくじゃんじゃんくれるが,お金をとるわけでもない。逆にお金を要求された方が楽である。お金を対価として払ってしまえば,その場でちゃらになるからである。タダでくれたものに対して,モノを買って渡すというのもどこかおかしいように思う。タダのものにはタダで返すしかない。しかし,こちらにはタダのネタがない。
叔母にどうすればお返しができるのか相談したところ「それはね,返せないものなのよ」。えっ? えwwww? そんなご無体な…。確かに,タダでくれたもののお返しに「じゃ,何かお手伝いします」なんて言ったって中途半端なことしかできないだろうし,そんな仕事に対しても「助かったよぉ,汗かいたでしょ,お礼に」なんてことになって,貰うものがさらに増えてドツボにハマるのは目に見えている。
こちとらただでさえ忘れっぽくて礼儀知らずなのに,今度いつ行けるかも分からないところのお礼を考えるなんて難問すぎる。手帳に書いておくしかないのか。しかも次回行くときにその手帳が見つかるかどうかも問題だったり。むww。
ひとまずはお礼を葉書に書いて送ることにした。
思いっきりお茶を濁してる感が。そんなのでいいのか。
もしかすると,各地で行われる「祭り」というのも,もともとはこれと似たようなことから生まれてきているのかも知れない。自然から作物が得られても,自然には何も返すことができないからだ。何か返すとすれば「踊り」や「歌」くらいしかないのである。
Posted by n at 2010-08-25 23:05 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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