ToDo リストには強制的な響きがあって逃げ出したい気分が満々になる。質問形式で書くと心が軽くなる。
ToDo リスト,つまり「やることリスト」は,物忘れの激しいお年頃には必要不可欠なアイテムである。しかし私は ToDo リストが大嫌いだ。自分でやることを決めているにも関わらず,「やらされている感」が常に付きまとうからだ。もうね,何と言うか,逃げ出したい…。
しかし,それをどう感じるかはものの見方次第なのである。「日記を書けば3日坊主」で何回も継続に失敗していたが,日記をブログにして公開したら長続きしている (nlog(n): おかげさまで6周年)。形式を変えたら上手くいったという例である。ブログに書かないような雑多なことはモレスキンというちょっと高めの五線譜ノートに書くことにしたら,これも続いている (nlog(n): Moleskine というノート)。手帳を変えてみたら心の重荷がとれたという例である。私は音楽は好きだが,音符を書くことはほとんどない。五線譜は,ノートとしては罫線としての役にしか立っていないが,背景となって精神的なものを支えてくれている。
さて,問題は ToDo リストである。ToDo リストは「設計図」的に働くので役に立つ。作業は設計図を見ながら進めればいいからだ。設計と作業を交互にやるのは効率が悪い。時間がかかるだけでなく,異様に疲れてしまうのだ。疲れる理由は分からないが,計画と作業は分けてやると,身も心も軽くなる。いや,少なくとも「身」は軽くなる。
ToDo リストは,作業効率が上がるのはいいが,作業しているときに「やらされてる感」があって「心」が軽くならない。どうしたものかと常々思っていたのだが,つい先日「ToDo を質問形式で書く」ということをしたら「心も軽く」なって上手く言ったので紹介したい。同じことでも形式を変えれば上手くいく。
ToDo リストを書き始めた頃,リストは次のような形式だった。単に単語が書いてあるだけである。
リストは自分だけに分かればいいものなので,項目としては単語でも十分である。しかし,思い出すのに時間が少しだけかかる。脳に力を入れなければならないからだ (脳に筋肉はないが)。
GTD の考え方を知ってからは (nlog(n): 「Getting Things Done」をやってみようか),できるだけアクションの形式で書くようになった (nlog(n): 自分の仕事をすべて書き出す)。
「何々する」というアクションで書いておくと分かりやすくなり,脳の筋肉への負荷が減る。これまでずっとこれでやってきたのだが,「強制労働」の気分になることがままあり,「もーやりたくない」で逃避することがあった。
そこで,質問形式で書いてみた。
これはかなりよかった。第1の特徴は「対話」形式になっていることである。「問い」で書いておくと,「答え」が実行になる。第2の特徴は,今までのリストを質問形式にするには単に「追記」するだけでいいということである。「単純 ToDo」→「質問形式 ToDo」という移行は簡単である。第3の特徴は,項目を分解しやすいということである。「手紙を送る」→「手紙を送るのに調べることは何?」に変えることで,調べることの項目を分解して書き出すことができるようになる。第4の特徴は,放置プレイへの対応ができることである。
「DVD を作って送る」項目は,私の ToDo リストにありながら長期間放置されているもので,実行はもう半分くらい諦めているものなのだ。リストにはあるので気にはなるのだが,後回しになってしまう。そんなときには「放置されている理由は何?」というものを後ろに付け加えてしまうのだ。……実はその効果についてはまだ不明。やり始めたばかりだからである。しかしこれは期待できそうである。
Posted by n at 2010-10-04 22:46 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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