無線 LAN アダプタ WLI-UC-GN を使って Linux を無線 LAN クライアントにするとき,困った場合の調べ方と使用コマンドをまとめておく。
Buffalo の USB 無線 LAN アダプタ WLI-UC-GN を使って Vine Linux 4.2 を無線 LAN クライアントにするの巻の続き。
私が試してみたところ,WEP 接続に関してはだいたいOK。「だいたいOK」というのは,起動時 DHCP にしておくと IP アドレスが取得できないが,静的に IP アドレスを指定しておくと通信ができるという状態だということ。DHCP でも,起動後にコマンド入力してやれば接続ができる。WPA2 接続に関しては,だいたいNG。「だいたいNG」というのは,起動時はどうやっても接続できないが,ネットワークインターフェースを up down したり wpa_supplicant を起動終了したりと,いろいろやっているうちに,たまに接続ができる状態だということである。
調べてみると,Vine Linux 4.2 WPA2,認証方式 WPA-PSK,暗号方式 AESというまさに同じ環境で成功している例がある (デジモノ買い物欲しいもの Vine Linux 4.2でWPA2を使う)。むー,できるのか…。Fedora 12 WPA2 WPA-PSK での成功例もある (SheevaPlugで無線LAN - パパ日記)。似たような現象としては,Arch Linux x86_64 の例で (Buffalo WLI-UC-GNをLinuxで使う - 何気に大変),対処法としてはインターフェースを一旦 down させるというもの。この方法は効果的だが,なぜか確実ではなかった。
Linux で無線 LAN 接続を行う場合の,トータルな設定情報としては Quick HOWTO : Ch13 : Linux Wireless Networking - Linux Home Networking がよくまとまっている。英語だが,必要な部分だけ読めばよい。
無線 LAN アダプタの導入から,下調べの方法,困ったときの調べ方まで丁寧に解説してあるのは WPA−PSKを使用したリナックス(FC5)の無線LAN接続について。Fedora Core 5 でドライバ MADWiFi の例だが,読み替えは難しくない。よく整理されている。無線LAN問題の調査方法 - openSUSE も参考になる。
設定用のコマンドをまとめておく。無線 LAN インターフェース名は「ra0」である。デバイスドライバは insmod で登録してもよいが,ディレクトリが非常に深いので (/lib/modules/`uname -r`/kernel/drivers/net/wireless/),つらい。「depmod -a」で全部のドライバを登録してしまった方が楽。
対象 | 操作 | コマンド |
モジュール | 登録 | depmod -a |
削除 | rmmod rt3070sta | |
参照 | lsmod | |
ネットワークインターフェース | 起動 | ifconfig ra0 up |
終了 | ifconfig ra0 down | |
状態表示 | ifconfig ra0 | |
無線ポート | 状態表示 | iwconfig ra0 |
AP スキャン結果表示 | iwlist ra0 scan | |
リアルタイム監視 | iwevent | |
WPA Supplicant | 起動 | /etc/init.d/wpa_supplicant start |
終了 | /etc/init.d/wpa_supplicant stop | |
デバッグ | wpa_supplicant -Dwext -ira0 -c/etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf -dddt | |
DHCP クライアント | IP アドレス取得 | dhclient ra0 |
IP アドレス解放 | dhclient -r ra0 |
今のところ確実な方法は WEP 接続しかないが,WEP にはセキュリティ的な問題がある。WEP 接続を有効にしてしまうと,誰かがもぐりこんできた場合,自宅内のファイルサーバの内容が丸見えになる可能性もある。
Posted by n at 2011-05-25 22:48 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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