松屋では,最初に券売機でチケットを買わせるシステムになっている。この券売機が曲者というか,よく考えられていて,まんまとその戦略にはまってしまうのである。
松屋では,牛めしを注文するときには,最初に券売機でチケットを買うようになっている。松屋のメニューにはバリエーションが多いので,券売機には沢山のボタンがついている。ぱっと見ですべてのボタンを把握することはできない。すると,押しやすいボタンを押すことになる。
上の写真は松屋の券売機である。注目すべきは,ボタンの大きさと配置である。厳密に言えば四角いボタンの大きさはすべて同じで,ボタンの説明に大きい小さいがある。お勧めメニューは写真付きで大きく,高いところに配置されている。後ろに他人が並んでいたりすると,早く決めなければというプレッシャーを背後に感じるので,つい大きいボタンを押していまうことになる。
よく押してしまう大きいボタンは「おろしポン酢牛めし 380円」である。なかなかに美味しい。普通の牛めしに大根おろしが乗っているだけなのだが,大根おろしのさっぱりとした味のおかげで最後まで飽きずに食べられるのだ。
おろしポン酢牛めしを美味しく食べて店を出ると,「牛めし並盛 280円」の広告が壁に貼ってあった。牛めしも安くなったものだと思った。「よし次はそれを食べよう」と思って店を後にした。
翌日,またもや松屋に入ったが,「牛めし並盛」ボタンが見つからない。そんなはずはないと思いよくよく探してみると,下の方にあった。写真つきではないので目立たないのだ。
そしてめでたく探し当てたボタンを押し,280円で「牛めし並盛」を食べたのであった。しかし,やはりプレーンな牛めしは食べていて飽きる。吉野家で牛丼を食べるときもそうなのだが (nlog(n): 最後の牛丼),紅しょうがと七味唐辛子を使わないと完食できないのだ。
そう考えると,「牛めし 280円」と「おろしポン酢牛めし 380円」で,大根おろしが100円という計算になるが,この100円もまんざらでもないのかも知れないと思えてくるのだ。盛岡のわんこそばの値段の違いが,そばの量ではなく,薬味の種類であるのと同じことである。
まとめると上の写真のようになる。
店に入る前の人には280円という「安さ」で呼び込み,店に入って注文しようとする人には豊富なバリエーションで「安さを忘れさせる」という戦略は,よく練られたものであると思う。
Posted by n at 2012-05-09 22:09 | Edit | Comments (1) | Trackback(1)
Master Archive Index
Total Entry Count: 1957
はじめまして。
券売機 リニュしたみたいですよ。
券売機の前で 焦っちゃうのは 私だけじゃ なかったと 嬉しかったです。