子どもたちに雪の結晶を見せたくて,三脚を持って外に出た。
関東地方は先週に引き続き今週末も大雪。夜の帰り道は人もほとんど歩いておらず,静かだった。静かなのは人が居ないからではなくて,雪が音を吸収してしまうから。近道の裏通りは人が歩かないので,雪が踏み固められておらず,靴の中に雪が入り放題。車の轍{わだち}の跡をできるだけ歩くようにするのだが,それでも限界がある。これだけ降ると困ったと思うよりも逆に笑っちゃう。
雪を踏みしめるときの感触と「ククッ」という音は気持ちがいい。
雪といえば,六角形の雪の結晶。小学生だった頃に顕微鏡を買ってもらったとき,写真で見るような雪の結晶を自分でも見てみたいと思って,雪が降る中へ顕微鏡を持ち出し,プレパラートの上に雪を乗せて見てみたものの,何も見えない。雪はガラスの上ですぐに融けてしまうからだ。そうだと思ってしばらく待つとガラスも冷えてきて融けなり,これでどうだと見てみたものの,それでも見えず,かなり頑張った記憶がある。
別のある雪の日,ふと見るとそこには雪の結晶があった。これには驚いた。「なんだ,雪の結晶は顕微鏡を使わなくても見えるのか」と。写真では,拡大するために顕微鏡を使っていただけなのだと分かった瞬間だった。すると今までの努力は…何だったのかと脱力したっけ。雪の結晶に出合えなかったのは,関東地方は暖かいので,雪が結晶のまま降ってくるのはとても少ないということもある。
自分の子どもたちも雪の結晶は見たことがないというので,見せてやりたい。しかし,夜は遅いし,とても寒い。いや,寒いのはいいことなのだ。寒くないと雪の結晶に出合えない。
コンパクトデジカメと三脚を持って外に出た。見つけ方は簡単。雪の結晶というのは,平らなので,光っているものを探すだけ。もっと大きい結晶もあったのだが,カメラ越しでは何故か見つけられない。目で見る位置とカメラの位置は微妙に違ってしまうからなのだろう。
朝になって子どもに写真を見せたが,「ふ〜ん」て。そんなもんか,そうだろうな。伝えるというのはなかなかに難しい。
Posted by n at 2014-02-15 10:17 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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