札幌では,行列のできている店は美味しく,できていない店はダメだった。美味しいものを食べたいなら,行列の後ろに並ぶと間違いがない。
札幌出張に出かけたのは2014年9月。知り合いでもいない限り,なかなかその土地の美味しい店には当たらない。少ない経験ながらも恐らく間違いがないのは行列による基準である。
札幌といえば最近はラーメンよりもスープカレーの店が多くなっている。以前訪れたときにはスープカレーなどというものは聞いたこともなかったから,ここ最近のことである。さて,数あるスープカレーの店の中で,suage+ という店が美味しいという情報を入手したので行ってみた。
店は2階にあるのだが,お昼時ということもあり1階まで行列ができてしまっている。カレーとなると,うどんのように客がどんどん入れ替わることはなさそうだと思い断念した。そして結局今回の出張ではスープカレーにありつくことはできなかった。お腹が空いたのでなんとかしたい。そこで口の中を海鮮に切り替えることにした。
せっかく北海道に来たのだから,美味しい海の幸を食べたいところ。しかもリーズナブルな価格でいただきたい。回転寿司なら「花まる」か「トリトン」がいいという情報を入手したので行ってみたものの,どちらも長蛇の列。ネタがよくて安ければ人気も出ようというもの。時間がかかりそうなので諦めた。
そこで,手近なところで,すすきのにあるチェーン店ぽくて割と大き目の回転しないすし屋に入ってみた。行列していない。注文すると,カウンターの向こうから手を伸ばしてこちら側の台に握った寿司を置いてくれるスタイルの店である。残念ながらネタは小さいし,値段もそれほど安くなかった。
一番印象が悪かったのは出てきた寿司がコケたことである。「はい,こちらブリになります」と,台に置かれた一貫の握りがコロリと横に転がって,ネタが外れ,ワサビが丸見えになったのである。さすがにそのまま乗せなおすということはなく,慌てて引き上げて行ったが腕が悪すぎである。
その後に頼んだ軍艦巻きも,上の写真で分かるようにへなへなだし海苔が剥がれてきているしでもうボロボロ。ネタも腕もダメな店だった。腕の方は,何人かいる職人の一人なので全員が悪いわけではないだろうが,ネタは共通だろうから期待はできない。
成功例はジンギスカンである。ジンギスカンでは老舗の「だるま」に行ってみた。以前にも来たことがあり美味しかった思い出がある店である。
当日は小雨が降っており,寒かった。さっと行ってさっと食べて帰ってこようと思っていたので薄着で出かけたのが運の尽き。寒すぎた。コートを羽織ってくればよかったと後悔した。なぜなら,2時間行列で待たされたからである。だるまには他の店舗もあるが,そちらの店舗で行列が短いかどうかは分からない。もしも見に行ってダメで戻ってきたら,列の最後尾に並びなおさなければならない。他の店舗に賭けるのはリスクが大きすぎるため,そのまま待つしかなかった。
体が冷えていて,空腹マックスだったこともあり,店の中の暖かさとジンギスカンの美味しさは格別だった。体と心にしみた。ビールはすきっ腹に流れ込んだ。
店内は厨房を囲むようにU字型のテーブル席になっており,ジンギスカン鍋は二人にひとつずつの間隔で並んでいる。3人の女性が働いていた。パワフルに働いているおねえさん方を目の前に見ながら食べるジンギスカンは最高である。「紅の豚」に出てくる工場でどしどし働く女性たちを思い出した。
私の席のすぐ前で働いていたおねえさんは魅力的だった (年上の女性はみなおねえさんである)。あなたのファンになりました。
美味しいものが食べたいが,その地域に詳しくなくて,日程が限られているのであれば,行列ができている店はハズレがなさそう。逆に昼食時や夕食時に行列ができていない店はリスクが高いので注意が必要だ。
Posted by n at 2015-02-17 23:32 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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