時代は変わるもので,タバコはいろいろな理由から肩身が狭くなりつつある。理由は主に健康とマナーの問題である。
ここ最近で喫煙者はどこでもタバコを吸えなくなってきた。これは喫煙者の数が少なくなっていることとリンクしている。現在の男性の喫煙率は 30%,女性は 10% である (漸減男性・女性は中堅層一部で漸増の気配…世代別成人喫煙率をグラフ化してみる(2014年)(最新) - ガベージニュース)。大多数が非喫煙者で,喫煙が迷惑と感じるのであれば,無勢である喫煙者は排除されるのである。
喫煙者が減る要因としては,いくつもの理由が思い浮かぶ。
以前は日本国内どこもかしこも喫煙が許されていた。電車には備え付けの灰皿があった。厨房でも普通に喫煙していた (nlog(n): 懐かしすぎるドラマ「ちょっとマイウェイ」)。どこもかしこも吸殻だらけだった。早くどこかのタバコメーカーが水に溶けて土に還るフィルターを開発すればいいのにと思っていた。喫煙が許されていないのは,たとえば病院などのむしろ特殊な場所だけだったのである。今では,禁煙の飲食店もあるし,喫煙できたとしても喫煙席に案内されることが普通になってきた。喫煙席は密閉されていないにしても,壁で煙が流れ出していかないようになっている。街中にも「喫煙所」ができた。人の多いところではツイタテで囲われていることも多い (たとえば新宿東口のスタジオアルタの前の喫煙所など)。2003年に施行された健康増進法で分煙が本格的になった (受動喫煙 - Wikipedia)。
私がタバコを吸っていた頃は,タバコの値段は220円か230円だった。それが値上げするというので,値上げ前に数カートン買いだめしたことを思い出す。それは1998年11月のことで,12月から230円→250円の20円の値上げになるというものだった (タバコの歴史、値段、値上がりについて - Yahoo!知恵袋)。現在のタバコの値段はその頃に比べると2倍の440円になっているので,今から思えば一箱20円ぽっちの値上げにどうしてそんなに必死になったのか想像できないほどである。
タバコに健康への害があることは,昔から知られていたし,小学校の保健体育の時間にも習った記憶がある。タバコを吸わない人への影響が問題になってきたのは2000年より少し前のことである (受動喫煙 - Wikipedia)。タバコのパッケージに肺がんの原因になることが大きく書かれるようになったのは2005年からである (たばこ警告表示 - Wikipedia)。
仕事の休憩中のタバコを禁止する企業も増えてきているようだ (休憩時間中の「喫煙禁止」は是か非か? | ヒューマンキャピタル Online)。
最近では通勤途中で歩きタバコをしていたり吸い殻のポイ捨てをすると,スーツに着けている社員章や仕事着などを見た人が会社に連絡をして,注意や訓告を受けることもあると聞く。
これからは,タバコを吸うにはますます強い意志を持たなければならなくなっていくだろう。
Posted by n at 2015-06-20 04:23 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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