オーディオテクニカのカナル型イヤフォン ATH-CKR3 を購入した。
愛用していたイヤフォン Victor HP-FXC70 の片耳がついに聞こえなくなってしまった。断線したのはコードのプラグに一番近い部分である。その辺りをクネクネすると稀に聞こえるようになる。HP-FXC70 は音質もよく,耳によくフィットしたので工夫をして延命していた。
しかしこれもついにダメになってしまった。購入は2009年なので,長持ちした方だろう。
家電量販店の試聴コーナーは,ここ数年で様変わりした。以前は,イヤフォンには店が選んだ勝手な音楽が流れてたものだが,最近は自分でスマホを持って行き,その音が聞けるようになっている。店は音源を用意しなくていいので手間が省けるし,選ぶ方にとっても自分のよく聞く音源で試せるので,双方にとって利点がある。
各社のイヤフォンを試してみたところ,Victor HP-FXC70 の同系列の JVC HA-FXH20 と audio-technica ATH-CKR3 のフィット感がいい。今回は違うメーカーを試してみようかと重い,ATH-CKR3 を選んだ。
ATH-CKR シリーズには,ATH-CKR3 (メーカー希望小売価格3,500円), ATH-CKR5 (6,000円), ATH-CKR7 (15,000円), ATH-CKR9 (30,000円), ATH-CKR10 (40,000円) というラインナップがある。違うのはドライバー (音を出す部分) の直径と品質で,高級品になるほど大きくかつよいものになる。ATH-CKR3 はシリーズで一番低いランクの製品だが,耳に入れた感じは ATH-CKR5 よりもよかったのである。もちろん個人差がある。
さて,ATH-CKR3 でもいくつか種類がある。ATH-CKR3i は iOS 向け,ATH-CKR3iS は Android OS スマートフォン向けのリモコンとマイクがついたものである (テクニカ、スマホ向けや豊富なカラバリを揃えるインナーイヤーヘッドホン | マイナビニュース)。
マイク付きリモコンは耳の近くにあるので,スマホを取り出して操作するという手間が省ける分,便利だが,コードを耳にかけられないという欠点もある。カナル型イヤフォンは,コードを触った時に聞こえるタッチノイズが気になることが多いので,コードを耳にかけて対策したりする必要があるのだが,これができないと非常に不便になるのだ。今回はリモコンなしのタイプを選んだ。
付属品は,大きさの違うイヤーピース数種類とポーチである。イヤーピースは XS, S, M, L の4種類で,Mサイズがもともと装着されている。
実際に使ってみた感じとしては,フィット感はいい。耳に入れた時に耳がいっぱいになる感じである。しかし,音が思ったより悪かった。低音は出るが,それはモコモコした音になるということでもある。高音はあまり聞こえない。全体的に音が「ダマに」なっている感じで,分離して聞こえてこない。ポッドキャストで話し声を聞いていると,息がマイクにあたる風の音が聞こえてきて不快。視聴した場所がうるさかったせいもあり,細かい音が聞こえないのに気がつかなかったのである。
若干だが失敗した感がある。
今まで使っていた HP-FXC70 は実売価格6000円前後,今回の ATH-CKR3 は2000円台なので,耳が「6000円の音」に慣れていたのかも知れない。いい方向で考えれば,このイヤフォンもしばらすすれば耳が慣れて気にならなくなる可能性もあるじゃないか。ということで,しばらく使ってみることにする。
タッチノイズはかなり大きい。このイヤフォンは「逆 Shure がけ」のように耳に巻くことができないので,右イヤフォンを左の肩から首の後を回して右耳に,左イヤフォンは右肩から首の後を回すというように,首の後で左右のケーブルを交差させるようにすると,タッチノイズをかなり減らすことができる。
もうひとつよくないのは,歩いているときである。イヤフォンを耳に入れて歩いていると,イヤフォンが風を切る音がするのだ。イヤフォンからの音の他に「ヒューヒュー」という風の音が聞こえてきてしまうのだ。歩くのをやめると音も止まる。
この点でもあまりオススメできない。
Amazon で購入するときは,色によって価格が違うので注意が必要だ。日によっても変動する。私が購入したときの最安の色はブルーで2200円だった。
Posted by n at 2016-01-22 21:36 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
Master Archive Index
Total Entry Count: 1957