Mac に Inkscape をインストールする。アプリ版と MacPorts 版は違う場所にインストールされる。
Inkscape はフリーのベクター系ドローツールである。Windows や Mac などのマルチプラットフォームに対応しており,出力の SVG 形式のファイルは共通で,どのプラットフォームの Inkscape でも開くことができる。これまで Windows 版を使ってきたが,今回は Mac にインストールすることにした。
動作環境は Mac OS X 10.11.3 El Capitan, Xcode 7.2.1, MacPorts 2.3.4, XQuartz 2.7.8, Inkscape (アプリ版 0.48.5) (MacPorts 版 0.91) である。
Inkscape をインストールする方法は,大きくは2種類に分けられる。ひとつはアプリ版,もうひとつはパッケージ管理システム (MacPorts, Homebrew) 版がある。
Inkscape は XQuartz の上で動作するので,まず XQuartz をインストールして環境設定をする必要がある (Mac OS 版 | Inkscape)。XQuartz は,X11 ウィンドウシステムの Mac 実装である。XQuartz を XQuartz からダウンロードしてインストールする。
Inkscape のアプリ版は,通常 Inkscape - Browse Files at SourceForge.net からダウンロードするようになっているのだが,どういうわけか現在ファイルが削除されていて空っぽ状態。
しかしここで諦めてはいけない。ダウンロード元の Inkscape のリンク先を調べると http://downloads.sourceforge.net/inkscape/Inkscape-0.48.5-2+X11.dmg となっているので,Inkscape-0.48.5-2+X11.dmg を探す。ググると Inkscape のコミュニティの中で見つかった (Inkscape-0.48.5-2+X11.dmg | Inkscape)。これをダウンロードしてインストールする。
インストール時に Where is X11? という問い合わせがあるので,「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「XQuartz」を指定する。
/Applications/Inkscape.app にインストールされる。
MacPorts はオープンソースのソフトウェアを Mac で使うためのパッケージ管理システムのひとつである。他に Homebrew や Fink などがある。最近は Homebrew の人気が高いようだ。
MacPorts はすでにインストールされているとする。MacPorts をインストールするには Xcode Command Line Tools のインストールも必要だ。MacPorts は基本はソースからビルドし,ライブラリなどを自前で持とうとするので,特に最新 OS で使おうとする場合は少しばかり忍耐が必要。少し古い Mac OS だと,MacPorts はビルド済みのバイナリをダウンロードしてくるのですぐにインストールが完了するが,最新 OS ではバイナリが用意されていないことがあり,そのときはソースファイルをダウンロードしてきて Xcode でコンパイルするのである。さらに,目的の Inkscape だけでなく,Inkscape が使うライブラリもビルドする必要があるので,インストールには時間がかかるのである。ただし,ライブラリなどの依存関係にあるファイルは自動的にインストールされるので,じっと待っていればよい。
Inkscape のインストールはターミナルで次のコマンドを入力するだけ。
/opt/local/bin/inkscape にインストールされる。起動はターミナルから
と入力する。
エラーが出て起動に失敗する場合がある。
というエラーが出た場合は,「sudo なし」で次のコマンドを入力する。GIMP でも同じエラーが出ることがあるようだ (#20645 ([gimp] [2.6.6] dbus problem starting gimp) – MacPorts)。
メッセージにしたがって,続いて次のコマンドを入力すればよい。メッセージにはないが,2行目のコマンドにも sudo は必要だと思う。
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Posted by: Feng Ling at September 06, 2016 18:16