小学校では二分の一成人式というのをやるという。親には子供に向けた作文を書けという課題が出た。小学校は余計なことをやってくれるものだ。作文が難しすぎる。
我が家の長女は10歳になった。10歳は20歳の半分ということで,20歳で成人式があるのなら,10歳は 1/2 成人式というものになるそうで,通っている小学校でやることになった。1/2 成人式というものをついぞ聞いたことがなかったのでごく最近のことだろうと思ったら,始まりは1980年頃のことだそうだ (2分の1成人式 - Wikipedia)。もともとは兵庫県の小学校で始まったものが,近頃は全国的なムーブメントになっているようだ。
この2分の1成人式というものは特に形式が決まっているものではない。一般的に,成人式は社会に出る若者を祝うという形をとり,先輩の社会人と新成人とのメッセージ交換が主な行事になるが,2分の1成人式は,親との結びつきが重要視される。
娘の通っている小学校でも,親とのメッセージ交換を行うことになっているらしく,子供から親へ,親から子供へ手紙を渡すことが企画されたようで,親に宿題が出た。
親の思いを直接読んで受け止めることによって、改めて自分を大切に感じ、よりよい生き方を目指して欲しいというねらいです。内容は自由です。本人には内緒にしてください。
これは本人だけが読むのだろうか? それとも皆の前で読むのだろうか? どちらになるかで,内容はまったく変わってくる。本人しか読まないのであれば好き勝手なことが書けるが,皆の前で読むのであれば,本人が恥ずかしく思うことや,それをネタにいじめられたりする内容は避けなければならない。読む状況が分からない以上,安全側に倒すのが鉄則だ。つまり,他の人が聞いても問題がないようにしなければならない。
これは困った。子供の頃のエピソードという,とてもプライベートな内容でありながら,他人が聞いても問題なく,むしろ微笑ましいことでなければならないからだ。さらに,子供の弱点をさらしてはいけない。褒めちぎるのも問題だろう。親が他人の前で我が子絶賛とかおかしいもの。何というか…地雷が多すぎるのだ。
インターネットで検索してみると,出るわ出るわ,どこの親御さんも困っている模様 (2分の1成人式 手紙 - DuckDuckGo)。
悩みまくった結果,次の構成をとることにした。
書いた。書きましたよ。子供に向けたメッセージでありながら,他人が聞いても問題がないようなものが。地雷原をくぐりぬけて我が子に届ける手紙が。さらに,当たり障りのないものでなく,本人が前を向いて進んでいけるようなメッセージを込めたものが。つらい道のりだった。力を使いきった。
もうね,本人が読むだけでなく,むしろ皆の前で発表してくらいたいくらいな感じ。
2分の1成人式は来週だそうだ。どのようなものになるのかは行ってみてからのお楽しみである。
Posted by n at 2016-02-16 22:31 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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