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Photo ぼたん鍋の矛盾

ぼたん鍋はイノシシの肉を使った鍋である。その名前は,肉をボタンの花のように盛り付けることに由来する。しかし…

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知人からイノシシの肉をもらった。それならば「ぼたん鍋」をやるべ! ということになった。

ぼたん風の盛り付け
ぼたん風の盛り付け


「ぼたん鍋」の名前の由来は,薄切りにした肉を牡丹の花のように盛り付けることに由来するのだそうだ (ぼたん鍋 - Wikipedia)。そこで,冷凍の肉を半解凍して薄切りにし,並べてみた。牡丹の花には見えないけれど。上手な盛り付けはたくさんあるね (ぼたん鍋 - DuckDuckGo)。

鍋にして食べてみて分かったことがある。それは,イノシシの肉は初めは固いが,煮込めば煮込むほど柔らかくなるということである。そして味が染みて美味しくなっていく。しゃぶしゃぶのようにすぐに食べる肉とは逆である。つまり,ぼたん鍋の場合,肉を入れてすぐには食べられないのである。

待ちきれない。ではどうすればいいのかというと,事前に煮込んでおいて,頃合いになったらお膳に持ってくればよいのだ。ということは目にするのは煮こまれた肉であり,皿の上に並べられた姿は見ることができない。つまり,ぼたん鍋を美味しく食べるには,ぼたん鍋たるゆえんである盛り付けを見ることを放棄しなければならない。逆に,牡丹であることを目で楽しむなら,食べるのはオアズケ。矛盾である。矛盾というか,あちらを立てればこちらが立たず的なバイスバーサなのである。

正確に言うなら,「ぼたん鍋」は「ぼたん状の肉,それに鍋」であって,鍋にぶち込んだ肉は牡丹でもなんでもないのであった。

Posted by n at 2016-08-25 21:36 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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