電車に乗っていて眠ろうとすると、中年女性の話す声が聞こえてきた。「クレジットカードは本人でなくても使えるのよ。だってダメだって言われたことないもの」などと言っている。
通勤電車に乗っていて眠ろうとすると、中年女性の話す声が聞こえてきた。他人の話を聞く趣味は全くないのだが、大きい声なので仕方ない。相手は、親しい間柄の人のようである。女性はクレジットカードの話をしている。「クレジットカードは本人でなくても使えるのよ。だってダメだって言われたことないもの」などと言っている。「でも、さすがに男の名前だったらまずいだろう」と男性がいうと、「あら、カードの裏側なんか見られたことないわよ」と言い返している。「『サインして』とも言われたことないし。サインは、あの、あるじゃない、ほら、リボ払いとか、そういう時に要るだけで、普通の買い物ならどんどん買えちゃうわよ。」
どうやら、本当に使っちゃったことがあるような口ぶりである。旦那さんのだろうか。
クレジットカードが他人でも使えるというのは聞いたことがない。思わず自分のカードを取り出して、裏側を見てしまった。「このカードは署名会員本人のみがご利用できます。」と書いてある。「ご利用になれます。」の方が日本語的にはいいなと思いつつ、いや、そんなことはどうでもよい。サインをした本人だけが使えるということを確認したかっただけなのだ。
(画像には意味なし)
クレジットカードの利用に関しては、企業側の意識の低さも指摘されている。クレジットカードを使うと、レシートにカード番号が印刷されていることがある。レシートは安易にゴミ箱に捨てない方がよい。ようやく動き始めたクレジット・カードの「なりすまし」対策 : IT Pro 記者の眼 には、少しずつではあるが改善が行われている一方で、全く問題意識がない企業があることも指摘している。(これは帰ってきてから、思い出して調べたこと)
例えば,ジェイアール各社のみどりの窓口でクレジット・カードを使うと,利用控えにはカード会員番号が全桁表示された紙片を渡される。また,インターネット上の販売サイト「えきネット」で乗車券や特急券,指定席券などを買うと,その確認画面にはカード番号をはじめとするすべての情報を記載した画面が表示される。
女性の話はいつまでも続いている。ずっとクレジットカードの話である。声が大きいので車内に響き渡っている。そして、終わりそうにない。気分が悪〜くなってきてしまったので、隣の車両に移動することにした。しかし、移動して声が聞こえなくなったのはいいが、思い出すと気になって、その後眠ることはできなかった。
2004年11月5日追記:
(わざとピンボケ)
たまたま捨てずに置いておいた2004年4月付の新幹線乗車券の「クレジットカードご利用票」には、クレジットカード番号の全ての桁が印刷されていた。何のために印刷しているのか理由が全く分からない。
2005年12月10日追記:
2005年9月付の新幹線乗車券の「クレジットカードご利用票」を確認したところ,カード番号の全ての桁が印刷されていました。まだ見直しがされていません。
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