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地震が起こると，テレビでは各地の震度が表示される。詳しいのはいいことなのだが，詳しすぎてかえって分からなくなってしまう。知らない町や村の名前が羅列することにどれだけの意味があるのだろうか。

地震が起こると，テレビでは各地の震度が表示される。最初は大まかな情報だが，時間を追うごとに詳細な情報になっていく。一般的には，情報は細かいほど喜ばれるが，町名や村名の情報も喜ばれるのだろうか? 単に各地に設置された震度計の情報を集計して表示しているだけのように見える。「この村は震度1でした」と言われても，その情報で喜ぶ人は少ないのではないだろうか。隣り村の人だって，震度1くらいでは「あぁ，そう」くらいなものである。私は別に，「小さい村は無視してよい」とかそんなことを言っているのではない。小さい地震では，詳細な地域情報はかえって邪魔だと言っているだけである。「茨城県南部」とか「東京都東部」くらいで十分である。ただし，地震で被害が出た場合は，詳細な地域名を出した方がよい。家族や知人が心配だからである。

システム的に見れば，各地から集まった震度情報をまとめ，「○○県北部」などに集約するものを被せればいいだけである。市区町村名が羅列されるだけのシステムは，能がなさすぎる。テレビ局は，おそらく気象庁 からの情報をそのまま流すだけであり，省略するなどの手を加えることはしていないはずである。したがって，情報を出す方の気象庁がシステムを構築すべきだろう。

地域の詳細情報がテレビで流れるようになったのは，ある一定の時期からだったように思う。法令の改正で，表示が義務付けられたのだろうか? もし，そうだとすると，システムだけの問題ではなくなるので，変えるのは難しい。

なぜ詳細な地域情報を出すのか? 他に考えられるとすれば，以下のようなものがある。

• 村おこし町おこし
  震度表示によって市区町村名が出るので，広く全国に町の名前を知ってもらえる。
• 人間震度計の開発
  自分の感じた揺れと表示された震度を，有感地震があるたびに確認する。この作業を長年繰り返すことにより，震度表示を見なくても自分で震度が分かるようになる。つまり，自分自身が震度計になれる。

昨日15:55頃に起きた地震速報について，時間を追って表示の変化を見てみよう。NHK 総合の速報である。

以下，各地の震度が繰り返し表示される。もう少し経つと，震度1の地域も表示された。この地震の最終的な各地の震度は インフォシーク天気＞地震 で確認することができる。数えてみると，震度4が3地点，震度3が19地点，震度2が133地点，震度1が181地点にものぼる。上の時系列の例でも分かるように，すべての地点が放送される訳ではない。時間を追うごとに増えたりするのである。震度1以上の全ての地点を表示することに意味が見出せない。

やはり詳細な地域名は不要だと思う。

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