自分の心に引っかかっていることを全て書き出してしまうことにした。ささいなことまで全てである。果たして出来るだろうか?
デビッド・アレン著「仕事を成し遂げる技術―ストレスなく生産性を発揮する方法」 を読み終えた。悪い事例として挙がっていることに,自分自身で思い当たることが多い。反省すべき点が多々あることが分かった。逆に勇気づけられることもあった。
私の悪いところは,締め切りのある仕事をなかなかスタートしないことである。これには心理的なブレーキが働いている。「早く始めても遅く始めても,締め切り前はツライ。だから同じツライのならその期間が短い方がいい」と考えてしまい,ギリギリまで仕事を始めないのである。気を紛らわせるために,全く関係のないこと(部屋の片付けなど)をわざとやったりするのである。本には「よくない」とズバリ書いてある。そんなことは分かっているのである。分かりきっている。しかしどうしようもないのだ。これに対して,この本には,この状況への対処法が書いてある。
ある程度手間のかかる仕事を抱えていたとする。これを大きな箱だと考える。自分は下にいて,この箱の上まで登れば仕事が完了するとする。私はここで怖気(おじけ)づいてしまう。とても辛(つら)そうだからである。何度もこういう状況に出会ってきて,その記憶が始動にブレーキをかけるのである。
この状況を打破するための第1歩は材料を集めることである。思いつく限りの材料を集める。大きなことから小さいことまで全部。大きなものはできるだけ分解して細分化する。どこまで細分化するかは,「次の行動が決まるまで」である。1つの事柄に対し,アクションを起こせるか起こせないかが判断基準になる。
このメソッドでは,「次の行動は?」に対して答えられるまで細分化することが大切だと言っている。確かに,仕事というのは何らかの行動によって処理されるものであるから,ぼんやりしたイメージではなくて,実際の作業にまで分解できるはずなのである。次のアクションとしては小さなことでもよい。というよりは,小さなことであることが物事に対する抵抗感を減らすことに役立つのである。
確かにこれは効果的である。ブログのネタのリストアップに使ってみたところ早速効果が出た。しかし,まだ実際の自分の仕事に関してはまだモヤモヤが残っている。まだ考えていることの全てを吐き出せていないのだ。
今,私は自分の仕事 (勤務先の仕事だけではなく,プライベートでやりたいことも含めて) を全て書き出してしまおうと思っている。その数は数百個になるかも知れない。しかし「全部」であることが大切だという。リストアップには Wiki システムが使いやすい。PukiWiki を使い始めたところ,反応も早くて快適である。Movable Type のように再構築に1分もかかるようなことはない。わずか数秒である。Getting Things Done のメソッドのための Wiki も開発されている(GTDTiddlyWiki - all your tasks are belong to you)。
2006-07-11追記:
d3 は GTD のために最適化されている優れた Wiki です (nlog(n): GTDTiddlyWiki から d3 へ)。
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