地下鉄サリン事件以降,駅のホームからゴミ箱が消えた。それからしばらく経つのにもかかわらずゴミ箱を復活しない最大の理由は,テロの防止にかこつけた人件費の大幅削減なのではないだろうか。
2005年3月にオウムの地下鉄サリン事件が起こった (地下鉄サリン事件 - Wikipedia)。それ以降,駅からゴミ箱が消えた。「ゴミ箱に不審なモノが置かれるのを防止する」というのが建前の理由である。ゴミ箱がなくなったので,駅の売店で買って読み終わった雑誌を捨てる場所もなくなった。車内放送では,「読み終わりました新聞雑誌等は網棚等に置かずお持ち帰りくださいますようお願い申し上げます」などと言っている。しかしこれはおかしい。今日では,飲料の自動販売機の横には空缶用のゴミ箱を用意するのが義務付けられているのである。つまり,「商品を売るのであれば,その商品から出るゴミの処理場所も同時に提供すること」が必須ということである。振り返ってみると,駅構内には売店があり,そこで売られる品物からはゴミが出る。特に新聞や雑誌は,それ自体がゴミになる。処理する場所はどこだろうか?
また,「ゴミを捨てる場所がなければ,ゴミは減るだろう」という考えは,あまりに安直である。
ゴミ箱を排除したとき,鉄道会社はお掃除のおじさんやおばさんを大量にリストラしたのではないのか。ゴミ箱がなくなれば,それを毎日あるいは毎時間片付ける人員が不要になるからである。
オウムが問題を起こさなくなってから,かなりの年月が経過した。それでもまだテロの可能性が高くて,テロがゴミ箱を利用するというのだろうか? この状況でゴミ箱を復活しない最大の理由は,テロの防止にかこつけた人件費の大幅削減ではないのか?
先日,駅の売店の前の地面に,ビニールに包まれた物体があるのを発見した。いくら駅にゴミ箱がなくて不満だからといっても,ここまですることはないんじゃないかい?
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そうか、人件費もありましたね。
Posted by: KM at June 22, 2005 21:42ワタシは、今はごみも有料なのでおかないと思っていました。
だって、京王線とかだと雑誌のゴミ箱とかはありますもん。←資源ごみ、無料