華麗ならよかったが,加齢だった。
先日,家に帰ると妙なにおいがした。そこで妻に訊いてみた。
私: 今日,お父さん来た?
妻: 来ないわよ。何で?
私: タバコを吸うオッサンのようなにおいがするんだけど。タバコのにおいじゃなくて,オッサンのにおい。
妻: そうかしら? 今日は誰も来てないわ。
そして昨日,自分の布団の中から,そのにおいがした。「布団も歳をとるんだな」とか呑気なことを言っている場合ではない。
ついにこの時が来てしまった。う,嬉しくねぇー!!
人間は必ず年をとる。年をとれば体は変わる。いつかは来ると思っていたが,実際に直面するとそれは衝撃である。
「臭い」という漢字は紛らわしい。悪いにおいは「臭い{くさい}」で,「臭い{におい}」と漢字の表現は同じになる。においにはもうひとつ「匂い」という漢字の表現があるが,こちらは良いにおいを指す。つまり「良い匂い」という表現はあり得るが,「良い臭い」はあり得ない。「わるいにおい」は「悪い臭い」でなければならない。「くさいにおい」のつもりで「臭い臭い」と書くと「くさいくさい」とも読めてしまう。
止める{とめる}と止める{やめる}も同様に紛らわしい。
さて,このにおいは言うまでもなく「加齢臭」である。加齢臭 - Wikipedia には次の説明がある。
加齢臭(かれいしゅう)は、中高年特有の体臭の総称。加齢に伴って体臭が変化することを突き止めた資生堂の研究所によって命名された。加齢臭の原因となる体臭成分は、不飽和アルデヒドのノネナール。この成分は青臭さと脂臭さを併せ持ち、男女ともに性差なく40歳代以降に増加が認められ、中高年特有の臭いとして感じられる。
なるほど,資生堂研究所 が命名したと。加齢臭は40歳以上のオヤジだけになぜ臭う?女性に臭わない理由とは? - [男のみだしなみ]All About によれば,におい成分のノネナールはパルミトオレイン酸が原因とのことだ。
ノネナールは、毛穴の奥の皮脂腺から分泌されるパルミトオレイン酸(脂肪酸)が酸化したり、表皮のバクテリアが発酵してできるニオイ成分。臭くて当たり前なのだ。
そうかそうか。そしてさらに,一番強く臭うのは、首の後ろの襟元だ。
とある。
そう言えば,においは気がつかなかったものの,喫茶店でおしぼりをもらうと,いつの頃からか耳の後ろと首を拭くようになっていた。濡れタオルで拭くと気持ちがいいからだ。分泌はかなり以前から始まっていて,皮膚ではそれを感じていたということになる。鼻でも感じるようになってきたのが最近なのだ。
問題のタオルだが,喫茶店の店員は迷惑かも知れないと思い,拭いた面は内側に折りたたんでおくようにしている。洗濯は業者に依頼するようになっているに違いないからだ。おしぼり百景 によれば,「おしぼりの日」は10月29日だそうで手を拭くという語呂合わせです。
という説明がある。「10=テ(ン),2=ふ(たつ),9=く」だろうか。
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加齢臭という名称には違和感があります。いかにも化粧品会社の化粧品を売り込むための戦略が見え見え。
Posted by: やいっち at May 27, 2006 19:28年を取ることに対する偏見を助長しそうな気がする。
皺が増え、肌が荒れ、髪が白くなり、体が弱くなる。そういった自然の加齢現象をもっと尊重していいのでは。
って、こんなこと言っても、負け惜しみですかね。女性陣は聞く耳を持ってないんだろうな。
> 自然の加齢現象をもっと尊重していいのでは。
Posted by: n at May 27, 2006 22:17考えされられました。今まで歳をとることに恐怖を覚えていました。若くいようとすると,自分が思い込んでいる年齢と実際の年齢が離れてしまい,逆に見苦しいのかも知れません。自分の年齢を認めて受け入れて行こうかと思います(若さにすがるということは「ネタ」として続けて行きます)。
突然失礼します。おしぼり.jpと申します。おしぼり百景とおしぼりの日をご覧頂きありがとうございました。華麗なる人々の華麗なる日々をこれからも「おしぼり」でバックアップさせて頂きます。ありがとうございました。
Posted by: おしぼり.jp at September 02, 2006 10:35