研究発表会での質問は,事実確認のために行われる。
一般的に,理工系の研究論文は上のような構成で書かれている。背景や目的,先行研究,研究成果,発展的議論の順に積み上げられる形だ。研究発表もこの流れで行われる。大学の卒業研究の発表も同様だ。研究論文には,新たに分かった事実だけでなく,推測や予想も書いてよい。ただし,明確に分けて書くことが大切である。
さて,研究発表会などでは,質疑応答の時間というのが必ず設けられている。私は学生時代,研究発表の時は「嫌な質問するなぁ」と思っていた。「もしかしてイジメ?」と思うこともあった。しかし,これは間違っていた。
質問というものは,一番重要な今回の研究結果に向けられる。これは当たり前。ただし,質問は1種類ではなく,いくつかの種類があり,カテゴリ別に分類することができる。
いろいろなことを混ぜて書くのではなく明確に分離して表現すれば,このような質問は減るため,本質的で建設的な議論に時間を割くことができるようになる。
案ずるな受験生,今度は安田君も一緒だよ。じゃなかった,これは水曜どうでしょうの「試験に出る日本史」のセリフだった。案ずるな学生諸君。先生方が質問をするのは,君たちをいじめるためじゃない。事実確認がしたいだけなんだよ。
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