ライブハウスの荻窪グッドマンが33年の歴史に幕を降ろした。
荻窪グッドマンはライブハウスである(荻窪グッドマン)。荻窪駅北口から徒歩5分,寿通りを入って少し行ったところの左手の建物の2階にある。1階はコンビニエンスストアのヤマザキデイリーストアと飲み屋になっている。
建物の老朽化のため,2006年6月末日をもって荻窪グッドマンは閉店することになった。マスターの鎌田氏によれば,開店は1973年とのこと。33年の歴史に終止符を打つことになる。
コンビニと飲み屋の間にある階段を上ると,グッドマンの入り口がある。入り口を入ると異空間が広がる。まるで1970年代にタイムスリップした気分になる。開店当時から雰囲気がまったく変わっていない。積もっているホコリも1973年からのものだ。
店内には大量のレコードと本が並べられている。ジャズのレコードと内田春菊の本に埋め尽くされている。レコードは鎌田氏のコレクションである。本は内田春菊本人から直接贈られたものだという。春菊さんはグッドマンでライブをしていたことがある。グッドマンには世話になったということで,本を出すたびに送ってきてくれるのだそうだ。年賀状も毎年送ってくれる。義理堅い人だよ春菊さん。
ステージの一番奥にはショートスケールのグランドピアノが置かれている。これはグッドマンのもの。ピアノ以外のアンプ,ドラム,マイクスタンド,その他小物はライブの出演者が置いていったものだという。誰の物か分からないもの多数。置きっぱなしのアンプは他の出演者が勝手に使ってもよい。実にアバウトである。
開店当初はジャズのライブがメインだったが,最近では即興演奏をする人が増えた。
私も何度かライブをさせてもらったことがある。この前時代的アンダーグラウンドの雰囲気を持つ空間には多くのファンがいるようだ(nlog(n): 荻窪グッドマンの場面があるピンク映画)。この昭和40年代の影を残す空間がなくなってしまうのは残念だ。これも時代の流れなのかも知れない。時代の流れというのは,人々の意識が変わっていくことだけではなく,建物などの物理的な老朽化が原因ということもあるのだ。
2006年7月からは「高円寺グッドマン」として新しいスタートを切る (高円寺グッドマン)。
Posted by n at 2006-06-30 23:55 | Edit | Comments (1) | Trackback(0)
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「荻窪グッドマン」
を検索して、ググったら、
こちらに辿り着きました。
私は、開店直後から、
先ずは「お客」として、
その後、
『ニュー・ジャズ・シンジケート』で、
「ミュージシャン同士」
として、交流して、
その縁で、
「出演」させていただく場、
として、
『グッドマン』(鎌田さん)には、色々とお世話になりました。
貴兄とは、どこかですれ違っているのかもしれませんね。
レポありがとうございました。
という事で、
ますますのご活躍とご健勝をお祈りいたします。
インエフ拝
Posted by: インエフ at March 29, 2009 12:46