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広角レンズ搭載の KODAK V570 を購入した。使い勝手は最悪，機能は最高という不思議なカメラ。

デジカメが壊れてしまったときに，修理ということが思いつかなかったので，5月にもう1つのデジカメを購入した。インターネット通販で，購入価格は35,000円だった。そのカメラとは，KODAK V570 (Kodak EasyShare V570デュアルレンズデジタルカメラ)。

kakaku.com の販売価格のグラフを見ると，最近値段が急騰している。現在の最安で49,800円 (価格.com - コダック EasyShare V570 価格変動履歴)。どうやら在庫が少ないらしい。

EasyShare V570についてのクチコミ【価格.com】 によると，2006年7月20日にコダックのサポートに確認したという人の情報では，

• V570は生産終了はしていない。
• 日本向けの出荷は終了しました。
• 後続機は開発は聞いていない。

とのこと。手に入れるには，各店舗に残る在庫のみということになる。

V570 は，焦点距離 39 mm 〜 117 mm の普通のレンズと，23 mm の広角レンズの2つを備えたカメラで，用途によってレンズが切り替わるようになっている。

使ってみると，不満な点が沢山でてきた。次の項目はダメな順に並んでいる。

• 電源を切ると，直前に撮影した設定を全て忘れる
• パソコンに接続したときに，USB ドライブとして認識されない
• SDカードが超高速でないと，ムービーが撮れない
• 写真をレビューする際のスクロールが遅い
• SDカードの入り口の設計が，いい加減

電源を一旦切ると，直前の設定を全て忘れてしまうというのが，何と言っても致命的。気をつけていないと，フラッシュがバンバン焚かれちゃう。製造元が訴訟天国アメリカだからだろうか? 電源を入れてシャッターを押したときに，何でもいいから撮れてないと訴えられちゃうとかだろうか。

モード切替ボタンを押してマクロモードに切り替えたときは，広角モードのときよりもカメラを手前に引かなければならないのが変な感じ。マクロだから近寄りたいのに，離れなければならないのだ。

パソコンへの画像の取り込みには付属の専用ソフトを使う。USB ドライブとして認識されないので，汎用の取り込みソフトが使えない。カメラをカードリーダーとして使うこともできない。SDカードに PowerPoint のファイルを入れるとか，そんなことはできない。

動画を撮るのに，めちゃ速のSDカードを使わなければならないのは痛い。転送速度 10 MB/s のカードでは，25秒しか撮れないのだ。25秒撮ると，画面が暗くなりメッセージが表示される。

メモリーカードの処理速度が遅すぎます
内蔵メモリーに録画するかカードを変更してください

ヒィー悲しぃー! このカードは Princeton社製 Xpert シリーズ 512 MB で型名は PSDS-512。「転送速度10MB/秒（理論値）を実現、動画撮影・高速連写に最適！」という謳われているものである(プリンストンテクノロジー 製品案内 Media Card)。ちなみに，CASIO EX-S500 では 640x480 30fps の設定で，問題なく時間無制限で撮れる。カードが一方的に悪いわけではない。(ファイルの断片化が原因の場合もあります→nlog(n): デジカメが不正な .mov ファイルを生成することがあって困る)

動画撮影には適していないし，使い勝手としては最悪なのである。こんなダメなカメラは最近ではお目にかからないくらいだ。

ところが，これだけダメだと言ってけなしておいても，それを上回る魅力があるのだ。広角レンズの驚きである。3回シャッターを切った画像をつなぎ合わせてくれるパノラマモードも面白い。ただし，つなぎ目をキレイにしようと思って位置合わせをしている姿は，他人から見ると結構怪しい。カメラを構えたままジッとして動かないからだ!

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Posted by n at 2006-07-25 23:07 | Edit | Comments (3) | Trackback(0)