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Windows d3 の使い方

GTD 用の Wiki である d3 が手放せなくなってきた。欠陥駆動型の目標達成ツール d3 の使い方について簡単にまとめておこう。

■ ■ ■

d3 - a "kinkless" GTD system は GTDTiddlyWiki の機能強化版である。使いやすくなっており,GTDTiddlyWiki からの移行も簡単(nlog(n): GTDTiddlyWiki から d3 へ)。

d3 {ディー・キューブド}という名前は,最近注目されているソフトウェア開発手法の1つである「Defect Driven Design」に由来する。Dが3つでD3。Defect Driven Design の日本語訳がネット上で見つからないので,ここでは仮に「欠陥駆動型設計法」と呼ぶことにする。Meme Agora: D-Cubed によれば,この設計法は,一番最初に「ソフトウェアがすでに完成している」と宣言することから始めるという。何もできていないのに,「もうできている。あとはテストだけ。」と言ってしまうというのだ。しかし,「ソフトを起動するためのアイコンがないではないか」ということになる。これは「欠陥」である。この欠陥を補っていくのが「欠陥駆動型設計法」の考え方だ。

ある仕事を遂行しようとする場合,いくつかの手順を踏まなければならない。目標達成のための一連の流れをプロジェクトという。つまり,プロジェクトというものは,それを開始した時点で,完成までにやるべき項目が(すべてとは限らないが)分かっているはずのものである。最初に項目をリストアップしておいて1つ1つの項目を仕上げていけば,すべての項目がチェックされたところで完成となる。つまり,最初は項目だけで実体のない「欠陥状態」を作っておき,それぞれの欠陥は実際のアクションをとることでなくしていく。そして欠陥がなくなったときに完成となる。これなら途中で迷路に迷い込むことがないというわけだ。積み上げ型の開発では,途中から方向が間違ってしまい,無駄なことをすることがある。欠陥駆動型設計法では,目標が「完成型」という形で明示されているので,方向を間違うことがないのである。目次を最初に作ってからあとで内容を書いていくという,理工系論文の書き方と似ている。

さて,Wiki である d3 は次の点において使いやすい。

  • 左サイドバーへの登録が簡単
  • プロジェクトに,アクションの一覧がチェックボックスつきで表示される
  • レビューボタンで「次のアクション」が一覧できる
  • リマインダの一覧表示ができるので,締切がすぐに分かる
  • カレンダーから,日付別のティドラやリマインダの登録ができる

左サイドバーへの登録は,tag 欄に「project」または「context」と書くだけ。これがとても便利。

プロジェクトの簡単な使い方は以下の通り。

  1. コンテキスト用ティドラを作っておく (例えば,待ち状態用に「@wating」,処理中用に「@work」など)
  2. タグに「context」と書いて done すると,新規コンテキストができ,左サイドバーに登録される
  3. プロジェクト用に新しくティドラを作る (例えば「プロジェクトY」)
  4. タグに「project」と書いて done すると,新規プロジェクトができ,左サイドバーに登録される
  5. プロジェクトのティドラに表示される「action」ボタンをクリックして,アクションを作成する
  6. アクションのティドラのタグ欄にが「action プロジェクトY unfiled」となっているので,「action プロジェクトY @wating」などのようにアクションの処理状態を指定する
  7. アクションの一覧はプロジェクトティドラに自動的に登録され,左サイドバーの「Project Review」にも表示される
  8. アクションの処理が完了したら,チェックボックスにチェックを入れる
  9. チェックボックスにチェックが入ると,プロジェクトでは打ち消し線が入り,「Project Review」からは削除され見えなくなる

こんな感じだ。書き方のバランスが悪いけれども(操作なのか状態なのかがごちゃ混ぜ)。

d3 の悪い点は,Zakimi::Blog さんが コメント で教えてくれた,「日本語の検索ができない」ということである。

  • 日本語の検索ができない(かなり致命的)
  • カレンダーで作るティドラの名前と「new journal」から作る名前が違う(なんとかなる)

カレンダーで作るティドラは「23-July-2006」,new journal から作るティドラは「23 July 2006」という名前で,統一されていない。私はカレンダーから作るようにしている。ちなみに,「journal」とは,日付名のついたティドラというだけの意味らしい。

私は,日付名のティドラの名前は「23-July-2006」の形式のまま変えないで使っている。カレンダーから直接アクセスできるようにするためだ。使って見ると,右サイドバーの Timeline の一覧では,日付が先頭になっている英語式の表示が結構見やすいことが分かった。もし気になるなら,タグ欄に日付を「2006-07-23」のように書くことをお勧めしたい。Timeline の隣の Tags を選択すると日付がソートされて並ぶので一覧性がよくなる。

追記:
サーバに保存用のプログラムを用意しておけば,d3 のデータをアップロードして保存することができるようだ(UploadPlugin - BidiXTW)。未確認。

Posted by n at 2006-07-23 21:29 | Edit | Comments (2) | Trackback(1)
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目標ができれば実現は可能
さて、「打つ手は無限」というのは、「もしも本当にそのことを実現させようとしたなら いくらでも打つ手はある」という意味ですね。もともと私たちが「目標」にすること自体が「可能性のある」ものであって、何のスポーツもしていない人が「オリンピックで優勝する」とい... Trackbacked from: ビジネス快進撃 マーケティングのメルマガ at March 21, 2010 20:15
Comments

あと、これは使えると思ったのはアーカイブ機能ですかね。
左メニューのArchiveを選択すると、完了したプロジェクトや完了の
行動リストをアーカイブ出来るらしいんですよ(tagにproject-archiveというのが追加されるだけ見たいですが)。
これで左メニューがプロジェクトだらけになる心配は無くなります。

d3は想像したより、よく考えられてますね。

Posted by: zRyu at July 24, 2006 22:40

そ,そんな機能もあるのですか!
私は全然使いこなせていません。レビューの機能も,zRyu さんに教えてもらって急いで使ってみたくらいです。
是非うまい使い方を紹介してください。

Posted by: n at July 25, 2006 00:14
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