GTD 用の Wiki である d3 が手放せなくなってきた。欠陥駆動型の目標達成ツール d3 の使い方について簡単にまとめておこう。
d3 - a "kinkless" GTD system は GTDTiddlyWiki の機能強化版である。使いやすくなっており,GTDTiddlyWiki からの移行も簡単(nlog(n): GTDTiddlyWiki から d3 へ)。
d3 {ディー・キューブド}という名前は,最近注目されているソフトウェア開発手法の1つである「Defect Driven Design」に由来する。Dが3つでD3。Defect Driven Design の日本語訳がネット上で見つからないので,ここでは仮に「欠陥駆動型設計法」と呼ぶことにする。Meme Agora: D-Cubed によれば,この設計法は,一番最初に「ソフトウェアがすでに完成している」と宣言することから始めるという。何もできていないのに,「もうできている。あとはテストだけ。」と言ってしまうというのだ。しかし,「ソフトを起動するためのアイコンがないではないか」ということになる。これは「欠陥」である。この欠陥を補っていくのが「欠陥駆動型設計法」の考え方だ。
ある仕事を遂行しようとする場合,いくつかの手順を踏まなければならない。目標達成のための一連の流れをプロジェクトという。つまり,プロジェクトというものは,それを開始した時点で,完成までにやるべき項目が(すべてとは限らないが)分かっているはずのものである。最初に項目をリストアップしておいて1つ1つの項目を仕上げていけば,すべての項目がチェックされたところで完成となる。つまり,最初は項目だけで実体のない「欠陥状態」を作っておき,それぞれの欠陥は実際のアクションをとることでなくしていく。そして欠陥がなくなったときに完成となる。これなら途中で迷路に迷い込むことがないというわけだ。積み上げ型の開発では,途中から方向が間違ってしまい,無駄なことをすることがある。欠陥駆動型設計法では,目標が「完成型」という形で明示されているので,方向を間違うことがないのである。目次を最初に作ってからあとで内容を書いていくという,理工系論文の書き方と似ている。
さて,Wiki である d3 は次の点において使いやすい。
左サイドバーへの登録は,tag 欄に「project」または「context」と書くだけ。これがとても便利。
プロジェクトの簡単な使い方は以下の通り。
こんな感じだ。書き方のバランスが悪いけれども(操作なのか状態なのかがごちゃ混ぜ)。
d3 の悪い点は,Zakimi::Blog さんが コメント で教えてくれた,「日本語の検索ができない」ということである。
カレンダーで作るティドラは「23-July-2006」,new journal から作るティドラは「23 July 2006」という名前で,統一されていない。私はカレンダーから作るようにしている。ちなみに,「journal」とは,日付名のついたティドラというだけの意味らしい。
私は,日付名のティドラの名前は「23-July-2006」の形式のまま変えないで使っている。カレンダーから直接アクセスできるようにするためだ。使って見ると,右サイドバーの Timeline の一覧では,日付が先頭になっている英語式の表示が結構見やすいことが分かった。もし気になるなら,タグ欄に日付を「2006-07-23」のように書くことをお勧めしたい。Timeline の隣の Tags を選択すると日付がソートされて並ぶので一覧性がよくなる。
追記:
サーバに保存用のプログラムを用意しておけば,d3 のデータをアップロードして保存することができるようだ(UploadPlugin - BidiXTW)。未確認。
Master Archive Index
Total Entry Count: 1957
あと、これは使えると思ったのはアーカイブ機能ですかね。
左メニューのArchiveを選択すると、完了したプロジェクトや完了の
行動リストをアーカイブ出来るらしいんですよ(tagにproject-archiveというのが追加されるだけ見たいですが)。
これで左メニューがプロジェクトだらけになる心配は無くなります。
d3は想像したより、よく考えられてますね。
Posted by: zRyu at July 24, 2006 22:40そ,そんな機能もあるのですか!
Posted by: n at July 25, 2006 00:14私は全然使いこなせていません。レビューの機能も,zRyu さんに教えてもらって急いで使ってみたくらいです。
是非うまい使い方を紹介してください。