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フリーのフラッシュ MP3 プレーヤー Dewplayer を試す。

フリーの MP3 フラッシュプレーヤーについては，以前調べて沢山あることが分かった(nlog(n): ブログに使える MP3 フラッシュプレーヤーいろいろ)。これは昨年のことなので，今ではもっと増えているに違いない。そう思って，検索語に「MP3 フラッシュ プレーヤー」と指定すると，「USB フラッシュメモリを搭載した MP3 プレーヤー」というハードウェアがヒットしてしまって探しにくい。それはさておき，この記事で取り上げるのは，ウェブサイトに埋め込む形式の Macromedia フラッシュを使ったプレーヤーである。Macromedia は2005年4月に Adobe に買収され，現在は Adobe Flash という名称になっている(Adobe Flash Player)。知らなかった。そのうち自分でも作ってみたいものだ(『フラッシュ』製の埋め込み型MP3プレーヤー構築ガイド : Hotwired)。

今回はクリエイティブコモンズライセンスのフラッシュ MP3 プレーヤーである Dewplayer を試す。もともとブログの1つの記事で紹介されているだけだったが(Player Flash MP3 léger comme une plume - dew's blog)，現在は別のサイトにもなっていて，プレーヤーの種類も3つに増えた(Alsacréations. Dewplayer lecteur mp3 en Flash)。

設置方法は，まず Alsacréations. Dewplayer lecteur mp3 en Flash にあるプレーヤーの swf ファイルをどれか選んでダウンロードする。問題は，このファイルをどこに置くかである。

Movable Type の標準の設定では，メインインデックス(トップページ)と個別記事のパスが異なっている。そのため，ファイルの置く場所と指定の方法を間違えると，「個別記事では表示されるのに，メインインデックスでは表示されない」というような問題が発生することもある。

このサイトは，次のようなディレクトリ構成となっている。以下のパス名は，Linux のファイルシステムとしてのパスではなく，Apache の DocumentRoot からのパスである。

プレーヤーファイルの置き場所とアクセス方法として考えられるのは次の2つ。

• 特定のディレクトリに置いて，絶対パスでアクセス
• archive ディレクトリに置いて，パスを書かずにアクセス

このサイトは個別記事が /archive ディレクトリにずらりと並ぶようになっているので2番目の方法が可能だが，月別や日別のディレクトリを作っているサイトの場合は1番目の方法しかない。2番目の方法をとった場合，メインインデックスでは表示されないため，プレーヤーのタグは「エントリーの内容(body)」に書いてはいけない。「追記(extend)」に書くようにする。このサイトではプレビューでも確認したいので，結局１番目の絶対パスの方法をとることにした。

記事の中に書くタグも，上記のプレーヤー配布サイトで生成してくれる。プレーヤーを選択して，必要なら背景色を指定する。背景色の色指定では「#」を入れないで，16進で指定する。スタイルシートが使えると便利なのだが，対応していない。サウンドファイルは，絶対パスで指定するとよい。サウンドファイルと記事とプレーヤーが同じディレクトリにあるならパスの指定はいらないのだが，そのケースは稀{まれ}だろう。その他，自動再生と自動リプレイのオプションがあるが，お勧めしない。再生するかどうかはアクセスした人が決めればいいからだ。

例えばこの記事の場合，記事の背景色 #FAFAFA とサウンドファイル /archives/200608/tibetan_chant_1.mp3 を指定すると，次のようなコードが生成される。

<object classid="clsid:d27cdb6e-ae6d-11cf-96b8-444553540000" codebase="http://fpdownload.macromedia.com/pub/shockwave/cabs/flash/swflash.cab#version=7,0,0,0" width="200" height="20" id="dewplayer" align="middle"><param name="allowScriptAccess" value="sameDomain" /><param name="movie" value="dewplayer.swf?mp3=/archives/200608/tibetan_chant_1.mp3&bgcolor=FAFAFA" /><param name="quality" value="high" /><param name="bgcolor" value="FAFAFA" /><embed src="dewplayer.swf?mp3=/archives/200608/tibetan_chant_1.mp3&bgcolor=FAFAFA" quality="high" bgcolor="FAFAFA" width="200" height="20" name="dewplayer" align="middle" allowScriptAccess="sameDomain" type="application/x-shockwave-flash" pluginspage="http://www.macromedia.com/go/getflashplayer"></embed></object>

W3C として正しくするなら，その下に表示されるコードを使う。

<object type="application/x-shockwave-flash" data="dewplayer.swf?mp3=/archives/200608/tibetan_chant_1.mp3&bgcolor=FAFAFA" width="200" height="20"><param name="movie" value="dewplayer.swf?mp3=/archives/200608/tibetan_chant_1.mp3&bgcolor=FAFAFA" /></object>

プレーヤーを特定の場所に設置した場合は，「dewplayer.swf」の前にパスを追加して，「/flash/dewplayer.swf」のように変更する(2箇所)。

上手くいかない場合，プレーヤーが表示されなければ dewplayer.swf のパスをチェックし，音が出なければ MP3 ファイルのパスをチェックする。

[MP3 player: Dewplayer]
[Sound source: freesound :: view sample :: tibetan chant 1.wav]

dewplayer はクリエイティブコモンズの「帰属」のライセンス表示があるので，記事にはクレジットを表示しなければならない。「このページは Dewplayer を利用しています。」，「This page uses Dewplayer.」などのように書けばよいようだ。しかし，Dewplayer 本体に配布サイトへのリンクが埋め込まれているので，表示は要らないのかも知れない。

上の例では音の素材もクリエイティブコモンズの「サンプリング・プラス」というライセンスのものを使っているので，クレジット表示をしている。

さて，ここからは，クリエイティブコモンズライセンスの素材の利用についての話。「帰属ライセンスの場合はクレジットを表記せよ」とされている。しかし，クリエイティブ・コモンズ・ジャパン によれば，表記の方法は

具体的なクレジットの表記の仕方は、芸術分野によってそれぞれの慣習が違います。自分の作品においてクレジットを提供するときは、その作品の属する分野の他の作品を参考にして、慣習に従って表記してください。

とだけ説明されているだけで，具体例がない。一番多く使われるであろうインターネットでの表記方法の説明がないのだ。ブログでの慣習はどうなのだろうか? こういうのはとても困るのだ。クリエイティブ・コモンズ・ジャパン は公開する方法については熱心に説明してくれているが，使い方についての説明がほとんどない。分かりやすい説明がなければ，このライセンスも広まらないのではないだろうか。

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