nlog(n)

ダイヤルアップの設定をしたところ，LAN に接続していても勝手にリダイヤルを繰り返すようになってしまった。モデムまわりの設定を見直す。

ADSL モデムが壊れて以来，ダイヤルアップ接続の生活が続いている(nlog(n): ADSL モデムが壊れた)。ダイヤルアップ生活を新しく始めるにあたって，設定を行った。しかし，おかしな動作をするようになってしまった。頼んでもいないのにダイヤルを始めてしまうのである。

ダイヤルアップの設定を行ったのは，ThinkPad T42, Windows XP Professional Edition である。このパソコンは，ダイヤルアップで接続する他に，LAN 接続して使うこともある。ダイヤルアップの設定後，次のようなことが起こるようになった。

• LAN に接続していないときに，自動ダイヤルアップを始める
• LAN に接続しているときでも，自動ダイヤルアップを始める

LAN に接続していないときに自動ダイヤルアップを始めるのは，嬉しくはないが，仕様なら仕方ないかと思える。ネットワークの接続要求をするソフト(ウイルス対策ソフト)が起動しているからである。問題は，既に LAN ケーブルで LAN に接続しているにも関わらず，自動ダイヤルアップを始めることである。これには閉口した。キャンセルしてもリダイヤルを次々とするため，他の操作ができないのである。リダイヤルの間隔を長く設定して，リダイヤルのダイアログを後ろ側に表示して放っておくしかないか…。

少し調べてみることにした。モデムまわりは，設定箇所が散らばっていてかなり酷いことになっている。洗練されていない。リダイヤルに関係ありそうな設定は次の通り。大杉で何が何だかである。もうダメポ。

• コントロールパネルの「インターネットオプション」→「接続」タブ内の「ダイヤルアップと仮想プライベートネットワークの設定」→「ダイヤルしない」にチェック
• コントロールパネルの「インターネットオプション」→「接続」タブ内の「ダイヤルアップと仮想プライベートネットワークの設定」→接続先を1つ選択し「設定」ボタンをクリック→(接続先)の設定→「詳細設定」ボタンをクリック→「ダイヤルアップの詳細」で「接続の再試行回数」を「1」，「待機」を「99」に
• 「マイネットワーク」を右クリック→プロパティ→ダイヤルアップの接続先を右クリックして「既定の接続を解除」
• 「マイネットワーク」を右クリック→プロパティ→ダイヤルアップの接続先を1つ選択して右クリック→プロパティ→「オプション」タブ内の「リダイヤルオプション」→「回線が切断されたら、リダイヤルする」のチェックを外す
• 「マイネットワーク」を右クリック→プロパティ→「ネットワーク接続」ウィンドウの「詳細設定」メニューから「詳細設定」を選択→「アダプタとバインド」タブ内の「接続」で，「[リモートアクセス接続]」を「ローカルエリア接続」より下にする
• 「マイネットワーク」を右クリック→プロパティ→「ネットワーク接続」ウィンドウの「詳細設定」メニューから「ダイヤルアップの基本設定」を選択→「オートダイヤル」タブ内の「所在地ごとにオートダイヤルを有効にする」のチェックを外す

実際に片っ端から試してみたところ，最後の『「所在地ごとにオートダイヤルを有効にする」のチェックを外す』で自動発信しなくなった。ようやく問題が解決した。

さて，その他の設定についても，複雑な迷路を辿ることにになっているのでまとめておこう。

電話の発信には「トーン」と「パルス」の2タイプがある。Windows のダイヤルアップの場合，デフォルトは「トーン」である。これをパルスにするには，次の設定を行う。

1. 「マイネットワーク」を右クリック→プロパティ
2. 「ネットワーク接続」ウィンドウ内でダイヤルアップの接続先を右クリックして「プロパティ」を選択
3. 「(接続先)のプロパティ」の「全般」タブ内で「ダイヤル情報を使う」にチェックし，「ダイヤル情報」ボタンをクリック
4. 「電話とモデムのオプション」ウィンドウの「ダイヤル情報」タブで，所在地をチェックして「編集」ボタンをクリック
5. 「所在地の編集」ウィンドウで，「ダイヤル方法」として「パルス」にチェック

かなり面倒だ。「所在地の編集」ウィンドウは，「コントロールパネル」→「電話とモデムのオプション」→「ダイヤル情報」タブで所在地を選択→「編集」ボタンをクリックすることでも表示できる。

パルス発信の場合，ダイヤルするのに時間が結構かかる。「プツプツプツ　プツプツプツ…」辛抱たまらん。ダイヤルの速度を早めるには，モデムの初期化コマンドを追加すればよい。ただし，初期化コマンドはモデムによって少しずつ違うので調べなければならない。ThinkPad T42 の場合，「スタート」→「プログラム」→「Access IBM」→「IBM Access Help」でヘルプを表示して，「モデム」をキーワードにして検索すると情報が出てくる。「モデム」の「コマンド」を見ると，次の説明がある。

ご使用の ThinkPad(R) には、Conexant Systems AC'97 Modem が備わっています。次の AT コマンドと拡張 AT コマンドの表を参照してください。

コマンド	説明	構文	値
&P	パルス・ダイヤル Make/Break の割合	&P[<value>]	<value> 0  : 10 pps で Make/Break の割合を 39% - 61% とします。 1  : 10 pps で Make/Break の割合を 33% - 67% とします。 2  : 20 pps で Make/Break の割合を 39% - 61% とします。 3  : 20 pps で Make/Break の割合を 33% - 67% とします。

となっているので，「&P2」とすればダイヤル速度が倍になることが分かる(「&P3」との違いがよく分からない)。pps は pulse per second の意味である。単語としては，pulse は複数扱いされている (pulses になっていない)。Pulse per second - Wikipedia には GPS で使用されるという解説がある。モデムに関しての説明はない。

モデムに初期化コマンドを追加は，次のように行う。

1. 「電話とモデムのオプション」ウィンドウ内の「モデム」タブで，「ThinkPad Integrated 56K Modem」を選択し，「プロパティ」ボタンをクリック
2. 「ThinkPad Integrated 56K Modemのプロパティ」ウィンドウ内の「詳細設定」タブを選択
3. 「追加の初期化コマンド」に「AT&P2」を入力

追加の初期化コマンドは，「AT」を最初につける必要がある。でこれでようやく設定終了。何度やっても道に迷う。困ったものだ。

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Posted by n at 2006-11-13 23:09 | Edit | Comments (2) | Trackback(1)