Google が SketchUp を買収したのは,Google Maps と連携させるためだったとは。SketchUp で思わず「結!」
Google は2006年11月2日,地図ソフト「Google Earth」に対応する「3Dギャラリー」の日本語版を発表した(CNET Japan)。
Google 3D ギャラリーには,SketchUp という 3D モデリングソフトで作られた建物が登録されている。SketchUp はもともと有償のソフトで,Google が買収して無償で公開した(窓の杜)。有償の製品版もある(SketchUp Japan.com)。
SketchUp というソフトのことは,100SHIKI.COMで紹介されているのを読んで知っていた。まだ有償のみの時代。それが無償になったのか。それはよかった,くらいに思っていたのだが,3Dギャラリーを見て Google の目論見{もくろみ}が分かって驚いた。Google マップ の建物を,利用者の協力で3D化していけるのだ。皆が面白がって建物を3D化していけば,Google Maps はどんどん充実していくことになる。こりゃすごい。この計画もホワイトボードから始まっているのだろうか(これは必見!Google帝国の壮大なマスタープラン! | p o p * p o p)。しかし,Google Master Plan を見ても探す気になれない。さすがに検索できるようにはできないか。
SketchUp でどのように建物を描いていくかについては,SketchUpの魅力に迫る(MYCOMジャーナル)で大体のことが分かる。
建物を描いてみるとしても,縦横比が分からなければ適当になってしまう思っていたら,これには解決法があった。デジカメで建物を写した写真をテクスチャとして貼り付けて,それ通りに建物の高さや窓の位置を決めればいいのだ。担当者による驚異(?)のデモビデオ で紹介されている動画 [video] Google's mapping mash-up で,実際に作っていく様子を見ることができる。
実際に SketchUp を使ってみると,予想以上に面白いことが分かった。最初に起動すると,チュートリアルが始まる。このチュートリアルがとてもよく出来ている。1ステップずつやり方が示され,それ通りに進めて手本と同じものを作っていく。どういうことができて,どう面白いのかが,自分で操作してみることで実感できる。大雑把に作っておしまいにしてもいいし,こだわるならどこまでも細かく作り込んでいくこともできる。小学生の頃にこんなソフトがあったら,プラモデルを作る代わりに,こればかりやっていたかも知れない。
起動画面には,人がひとり立っている。どこから見ても後ろ向きの人だ。この人を妖{あやかし}に見立てると,結界師の気分が味わえる(結界師 - Wikipedia)。
「方囲{ほうい}」でターゲット指定,「定礎{じょうそ}」で位置指定。
「結{けつ}!」と思ったが,これだと中が見えない。
これで「結!」
「Window」メニュー→「Material Browser」のLibraryタブで「Glass+Transparent」を選択し,好きな色で着色する。
2重にもできる。
SketchUp は3Dのソフトだけあって,少々動作が重い。推奨は 2GHz Pentium 4 ということだが,好き勝手にグリグリするのなら,もっと速い CPU が欲しいところだ。
SketchUp では影をつけることもできる。自宅を3Dモデル化すれば,本当に陽が当たらなくなるということがより身近に分かるかもしれない(nlog(n): 南側に家が建つ)。しかし,せっかく自宅をモデル化しても Google には登録できないというのが悩ましい。自宅の位置を世界中に宣伝してしまうことになるからだ。
Posted by n at 2006-12-05 23:04 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
Master Archive Index
Total Entry Count: 1957