タバコを吸わなくなって,人脈の広がりがなくなったように思える。喫煙者コミュニティーに参加しなくなったからだ。
タバコを吸わなくなって,健康的にはなったものの,人脈的には狭くなった。もちろん,健康と人脈は対照的な概念ではない。しかし,利点欠点の観点からすれば反対の概念である。
タバコをやめて健康的にはなった。しかし,実際は本当に健康になったかどうかは分からない。健康的だといわれるだけである。健康診断結果の数値も変わらない。むしろ悪化している。つまり年齢を重ねることによる悪化である。
たばこをやめてよかったことは,口の中の気持ち悪さがなくなったことである。口がヤニヤニしないのだ。健康かどうかよりも身近に感じられるメリットである。
たばこをやめたことによるデメリットもある。これには3年前にも触れた (nlog(n): 禁煙3周年 - タバコを吸ってよかったこともあった)。
- 喫煙者のコミュニティーに参加できる
職場では,喫煙所は建物の外の決められた場所と決まっている。そこにタバコを吸う人が集まる。タバコを吸っている間は暇なので,何となく雑談をすることになる。集まる人の身分は様々である。これが重要。普通は,他の課の上司と話すことはまずない。あったとしても,明確な用件がある場合だけである。その場合は仕事になるため,人と人としての関係にはならないのだ。
ところが,タバコを吸う人たちが集まるところでは仕事内容には関係がないので,人間同士の関係が築きやすい。このタバココミュニティーでの人間関係は,深い必要はない。ごく浅いものになる。しかし,その浅い知り合い関係になっているだけで,仕事の話が通りやすくなったりするから不思議なものである。
タバコを吸わなくなった現在,私はタバココミュニティーには参加しなくなった。かつてのタバココミュニティーでの知り合いは,今でも失われていない。しかし,それ以上に広がることもなくなってしまった。
元来,人付き合いがそれほど上手くない私にとって,タバコは知り合いを増やす1つの方法だった。タバコをやめたことを後悔はしていないが,世界が少しだけ狭くなったようにも感じるのだ。
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