自宅サーバの電源が突然切れてしまうという現象の原因が判明した。電源の AC アダプタの定格電流が低かったからだった。
このサイトのサーバは,現在 ThinkPad T22 (Pentium III 1 GHz) である。初代は ThinkPad 560 (Pentium 133MHz), 2代目は ThinkPad 600 (Pentium II 233 MHz) で,現在3代目である。
さて,先日サーバの OS を Vine Linux 3.2 から Vine Linux 4.1 に更新した (nlog(n): サーバの OS を Vine Linux 3.2 から 4.1 へ更新)。すると,なぜか突然電源が「ピューン」といって落ちてしまう現象が起きるようになってしまった。電源が突然切れると,ハードディスクがソフトウェア的に壊れていく。正しくシャットダウンされないため,データの整合性がとれなくなっていくためである。原因はハードディスクにあるのではないかと思い,ハードディスクに大きく×印を書いて,投げ捨てそうになったとき,原因が判明した。
原因は電源の AC アダプタだった。AC アダプタの定格電流が低かったのだ。アンペア数が不足していたということである。サーバの ThinkPad T22 の定格は 16V 3.36A であるのに対し,電源が突然落ちるときにつかっていた AC アダプタは 16V 2.2A (写真右) だったのだ。16V 3.36A のアダプタ (写真左) に変更したところ,その現象は発生しなくなった。ハードディスクを捨てなくてよかった。
ThinkPad の電源は 16V である。16V のコネクタは同じ形状である。電流の大小に関わらず同じ形なのである。最初に書いたように,ThinkPad を何台も使ってきていて,AC アダプタも何個もあったため,何も考えずに定格電流の低いアダプタを使ってしまったのだ。これが本質的な原因である。
もう1つ原因がある。今まで定格電流の低いアダプタを使っていて落ちなかったのに,なぜ突然落ちるようになってしまったのか? ということである。その原因は,ハードディスクの増設だった。古いサーバの設定ファイルを新しいサーバに移すため,古いハードディスクをセカンドHDDアダプタに入れて取り付けていたのだ。つまり,2台目のハードディスクを駆動する分だけ余計に電流が必要になり,AC アダプタが供給できる電流を超えてしまったのだ。
さらにもう1つ考えられる原因があったのだが,これは違ったようだ。その可能性とは,CPU の周波数である。Vine Linux 4.1 (kernel 2.6) では,負荷によって CPU の速度を変化させる技術が,SpeedStep に正式に対応した。このサーバは SpeedStep SMI なので,これが魅力で OS をバージョンアップしたのだ (nlog(n): Vine Linux 4.1 への移行を試すが元に戻す)。これにより,この CPU の最高速度の 1 GHz が可変で出るようになったのだ。最高速度の駆動には当然高い電流が必要になる。その結果,電源が落ちるようになったのではないか。そう考えたが,違っていたようだ。周波数は 200 MHz しか出ていなかったのだった。
解決すべき問題は他にもあるが,ひとまず,最大の問題が解決した。ハードディスクを捨てないで済んだ。
Posted by n at 2007-09-04 00:55 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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