この練習曲は,指を訓練するためではなく,リズム感を訓練するため曲である。
これはリズム感を鍛えるために作った曲である。聞くのと弾くのでは難しさが大きく違う曲である。ぼんやりとして聞くと,単純なフレーズの繰り返しであり,1コーラスごとに音の数が増えていくだけである。敏感な人は,コーラスのつなぎ目に不自然さを感じるかも知れない。
この曲の難しさは,1コーラス目と2コーラス目で半拍違うところにある。譜例は上の通りである。2コーラス目は1コーラス目に比べて,半拍だけ遅れている。音の配列そのものは1コーラス目と2コーラス目でまったく同じなため,少しでも気を抜くと半拍ずれを見失ってしまうのである。3コーラス目で元に戻り,4コーラス目ではまた半拍遅れとなる。
さらに難しいのは,楽器を弾かずに,この拍を頭の中でキープすることである。フレーズのつながりに流されずに拍を保つには,非常に強い精神力が要求される。
難しい割には聴き終わった後や演奏した後の充実感に乏しい,というのが難点である。
Posted by n at 2007-10-20 20:07 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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