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misc 乳児を寝かしつける究極技それはスクワット

乳児が泣き止まないとき,横に揺らしてダメなら縦に揺らす。泣いていた子供がすぐに眠る。

■ ■ ■

以前,乳児が泣き止まないときは,抱きかかえて「あみんステップ」をすればいいと書いた (nlog(n): グズる乳児に効果絶大あみんステップ)。それでもダメなとき,さらに効果的な方法を発見した。「スクワット」である。

寝かしつけのコツ

私は乳児の父親であるので,母親がする「添い寝」や「添い乳」という技が使えない。条件としては女性よりも悪い。しかし,それでも泣いている子供を黙らせて寝かしつける方法はある。親の方針によっては,子供が泣き出してもそのまま1人で眠らせるということもあるだろうが,ここでは議論しない。できるだけ早く眠らせることだけを考える。

これは生後から半年くらいの乳児に有効な方法である。早ければ1分,遅くても15分以内で寝かしつけることができる。

いろいろな方法を試みた結果,次のことが有効であることが分かった。

  1. 子供の体を布団 (タオル,毛布) で包む
  2. 抱きかかえてゆっくり揺らす

これは昔から行われている方法である。独自に試行錯誤をした結果,一般的な結論に達してしまったということになる。どちらか一方でもよいが,両方の条件を満たす方が効果的である。

1番目の,タオルや毛布で包むときのポイントは,「手足が出ないようにすること」である。大人が寝るときに布団をかけるのと同じである。よくある「赤ちゃんの絵」では,体全体が布団で包まれている。それと同じ状態である。これには子供を安心させる効果がある。毛布の厚さは,抱きかかえてしばらくしたときに,子供の体温が伝わってくるくらいがよい。あまり厚すぎない方がよいのだ。

2番目の「ゆっくり揺らす」に,お勧めしたいポイントがある。生後2か月くらいまでは,水平に抱きかかえて水平に揺らすことで寝かしつけることができる (nlog(n): グズる乳児に効果絶大あみんステップ)。しかし,それ以降になると,寝てくれなくなることがある。これには個人差がある。私の場合,第1子はあみんステップだけでよかったが,第2子は途中からダメになったからである。そして,次の方法が編み出された。「横でダメなら縦でやれ」。赤ん坊を抱きかかえたまま,親がスクワットをするのである。子供は「横抱っこ」の状態でもいいし,首がすわってからは「縦抱っこ」でもよい。泣き止まない場合は,途中で横抱きと縦抱きを変えてみるのも効果的である。この「スクワット法」は大きな効果があり,ゆっくり上下するたびに目がだんだん閉じていくのを観察することができて面白い。

最初は単純にスクワットするだけで寝てくれるが,だんだん寝てくれなくなることがある。また,1分で寝てくれればいいが,10分以上寝ないとスクワットはつらい。その場合は,横揺れ縦揺れを組み合わせるなどの組み合わせで対応する。

これでも泣き止まない場合は,お腹がすいている,具合が悪い,などのほかの原因がある。

着地に失敗しないコツ

せっかく抱いた状態で寝てくれても,下に置いた途端に目がぱっちり開いて泣き出すことがある。「着地に失敗」である。失敗するとまた抱きかかえ,寝たと思って置くとまた泣くということを繰り返すと,もうヘトヘトになってしまう。「クソガキこんにゃろめ」状態である。対処方法は次のいずれかである。

  1. あらかじめ布団で包んでおく
  2. 置くときに時間をかける

着地に失敗する原因は,揺れがなくなることと,温度の変化,体勢の変化の3つである。抱いたまま立ち止まったときでも寝ているのであれば,原因は温度変化が原因である可能性が高い。置かれた布団が冷たいということである。上のどちらかの方法をとることで,この問題が解決する。1番目は,「スクワット法」で推奨することと同じである。包まれている布団が温まっているので,置かれたときに温度変化がない。布団に包んでいない場合は,2番目の方法でクリアすることができる。置くときすぐに下ろさずに,親の腕を下の布団につけ,親の体温で布団を十分に温めるのである。1番目と2番目の方法では,どちらかといえば1番目がお勧めである。体勢の変化も少ないため,失敗する確率がさらに低くなる。

抱いたら大泣きになるとき

子供が泣き始め,抱き上げてみると大泣きになることがある。しかし,これは親の抱き方が悪いわけではない。安心して大泣きになることがあるのだ。

寝る前の乳児
寝る前の乳児


上のグラフは,乳児が寝るときの様子である (nlog(n): 良薬の味)。乳児は,遊んでいてそのまま大人しく寝ることは少なく,寝る直前に大泣きすることが多いのだ。「遊ぶ」といっても,乳児の場合は手足をカヤカヤと動かすだけであるが。子供が「これから寝よう」と思ったら,その前の「泣く」というステップを踏もうとするのだ。寝るには安心できる環境が必要である。つまり,大泣きするということは,親の腕が安心できる場所であることの表現でもあるのだ。

つまり,眠たくてグズグズいいだした子供を抱きかかえたとき,泣きが大きくなったら,それは逆にチャンスなのである。大泣きは「これから寝るよ」のサインだからだ。このとき親はビックリしたりオロオロしたりしてはいけない。親の不安は子供に伝わるからだ。「安心しているからこそ泣く」ということがあることを忘れないようにしたい。

揺らすことの意味

揺らすことについては,それが乳児に対する DoS 攻撃であるという解釈がある (大学教員の日常・非日常:乳幼児へのDoS攻撃(改題))。DoS 攻撃とは,コンピュータへの攻撃で用いられる用語であるが (DoS攻撃 - Wikipedia),意味としては「本来の業務をさせない」ということなので一般のことがらに対しても適用できる。

「不愉快をどうにかしよう」というジョブに、強制わりこみをかけようとしているんだと思います。

大学教員の日常・非日常:乳幼児へのDoS攻撃(改題)

私もこの意見に賛成である。ただし,子供が泣くということは「不愉快をどうにかしよう」という場合だけではないと思う。上の「着地に失敗」であげた「大泣き」の例がそれである。この場合の「大泣き」は,「不愉快をどうにかしよう」というよりも,眠りにつくための「通過儀礼」ということではないだろうか。揺らすことは,それを手助けする手段になる。

まとめ

まずは子供を安心させることが大切。スクワットはかなり効く。子供の寝かしつけにも,親の脚力の増大にも効く。

Posted by n at 2007-11-11 23:29 | Edit | Comments (6) | Trackback(0)
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Comments

最近、うちの子が寝ないので何かよい方法はないかと検索し、一番目にヒットしました。
確かにスクワット+横揺れは効きますねぇ!
タオルでくるむのもかなり効果的ですよね。
「着地に失敗」しない方法でひとつおすすめがあります。
あらかじめ湯たんぽなどで布団を暖めておく。
かなり効果的です!

Posted by: なぎぱぱ at January 30, 2009 00:08

なぎぱぱ さん
お役に立てて何よりです。

Posted by: n at January 31, 2009 21:41

参考になりました。

早速今夜から試行してみます。

ありがとうございました。

Posted by: パパキング at April 13, 2010 22:27

パパキング さん
筋肉痛にならない程度やれば,親にも子にも優しいです。是非どうぞ。

Posted by: n at April 13, 2010 23:17

五ヶ月になるチビちゃんの母親です。
添い乳で寝かせるクセをそろそろなおしていった方がいいとの見解もあると知り、今日さっそく別の手段で寝かせようと試したところ、ギャン泣きが止む気配もなく、0時をまわりました。
困ったあげくネットで調べ、そこで出会ったのがこのスクワット法でした。

4分で完全に寝ました…

ありがとうございました。

Posted by: 静香 at August 25, 2012 00:31

静香 さん
ご苦労と愛情がしみじみ伝わるコメントありがとうございました。
美容にもいいですよ!

Posted by: n at August 25, 2012 06:29
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