Linux サーバに接続されているプリンタに Windows 機から印刷できるようにする。
Linux サーバに接続されているプリンタを共有することを考える。印刷をするのは同じネットワークに接続されている Windows 機からで,Linux サーバからの印刷はしない。プリンタのドライバは Windows 機にインストールされているとする。Linux サーバにはプリンタドライバをインストールしない。Samba 経由で印刷するように設定することもできるようだが,ここでは行わない。とても詳しく解説しているサイトがある (プリントサーバ(cups)の構築(SuSE編))。
ここでのサーバの環境は,Vine Linux 4.1,CUPS 1.1.23,IP アドレスは 192.168.0.198,プリンタは Canon PIXUS i560 で Linux サーバに USB 接続しており,クライアントの環境は Windows XP である。
Linux サーバに接続されたプリンタを共有するために,CUPS (the Common Unix Printing System) を使う。設定方法については,Vine Linux のサイトに解説がある (第8章 CUPSによる印刷環境の設定方法と使用方法)。ここでは具体例を出して説明する。
/etc/cups/cupsd.conf を編集し,同一ネットワークにある PC から印刷を可能にするために,@LOCAL を追加する。
同じネットワークにある PC から設定をしたいので,@LOCAL を追加して許可を与える。
/etc/cups/mime.types を編集し,Raw モードの印刷ができるようにする。次の行を見つけ,コメント記号「#」を外す。
/etc/cups/mime.convs を編集し,Raw モードの印刷ができるようにする。次の行を見つけ,コメント記号「#」を外す。
CUPS サーバを起動,または再起動する。
上の設定で,同一ネットワークにある Windows 機から Web アクセスができるようになっているはずなので,Web ブラウザからサーバの 631 ポートにアクセスして設定を行う。
cupsd.conf の設定にあるように,ベーシック認証がかけられているので,ユーザ名に root,パスワードに root のパスワードを入力する。
名前にスペースを入れない方がいいというのは,この名前がプリンタの URL に含まれることになるからである。数字で始まる名前でもよい。わざわざ数字で始めて地雷を踏むのも馬鹿らしいと思ったが,大丈夫だという情報を見つけた (Things » Cups Print Server Vine Linux 3.1)。
Windows XP でプリンタの設定を行う。「コントロールパネル」→「プリンタと FAX」で「プリンタのインストール」をクリックし,プリンタの追加ウィザードを開始する。ここでのポイントは,TCP/IP ポートを作成するのではなく,プリンタの URL を指定するということである。
プリンタの一覧には「560i - http://192.168.0.198:631」というプリンタが追加される。名前の変更はできないようだ。
2008年4月4日追記:
印刷ジョブが PC からキャンセルできるように設定を行いました (nlog(n): CUPS のジョブを Windows から削除できるようにする)。
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