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容量 1.5 TB のハードディスクを購入した。これを 1 パーティション FAT32 でフォーマットしたい。フリーで公開されているフォーマットソフトをいくつか試した。

はじめに

我が家の PC のディスクをバックアップすべく，ハードディスクを購入した。PC Depot で SAMSUNG HD154UI 1.5 TB が 8970 円。大丈夫なのかというくらいの値段である。5年保証がついている。箱が保証書になっているので箱を捨てられない。1.5 TB というのは現時点では「大容量」であるが，いずれは「そうでもない」になるのだろう。

さて，この 1.5 TB のハードディスクを FAT32 にフォーマットすることにした。通称「テラバイト」は正確には TiB テビバイトというそうだ (テビバイト - Wikipedia)。ここでは通称のまま TB を使う。

FAT32 でフォーマットできる上限は 2 TB となっている。このハードディスクは 1.5 TB なので 1 パーティションにしても範囲内。しかし，Windows は意図的に 32 GB を上限として制限しているため (File Allocation Table - Wikipedia)，Windows のツールではフォーマットできない。32 GB のパーティションを 50 個作る気はない。32 GB が「大容量」だった時代はそれで十分だったのだが。

フォーマットには，段階に応じて「物理フォーマット」「論理フォーマット」「クイックフォーマット」という種類がある。Windows で「フォーマット」と表現されるものは「論理フォーマット」である (窓の杜 - 【めも理と窓太のパソコン講座】第56回：フォーマットと原稿用紙)。つまり，一般的には「通常のフォーマット」=「論理フォーマット」=「フォーマット」である。普通に販売されているハードディスクは，物理フォーマット済みである。PC や Linux で使うには，通常のフォーマットかクイックフォーマットが必要になる。そして，これらのフォーマットには沢山の種類がある。FAT32 はその中の1つ。

フリーのものをいくつか試してみた。すべて Windows 用である。他には，Linux でフォーマットするという方法もある。KNOPPIX Japanese edition なら，CD から起動できるので，Windows PC のマシンからでも可能 (LunaTear: FAT32で32GB以上のフォーマット)。

環境は Windows Vista Business Edition SP2，ハードディスクは SAMSUNG HD154UI 1.5 TB，ハードディスクケースは PLANEX PL-35STU である (PLANEX 高速USB2.0接続 3.5インチシリアルATA対応 外付けHDDキット PL-35STU)。ハードディスクケースと PC は USB ケーブルで接続した。

フリーのフォーマットソフト

トキワ個別教育研究所 Fat32Formatter

トキワ個別教育研究所の Fat32Formatter Version 1.0 はフリーソフト。インストールは不要なのがいい。

通常のフォーマットとクイックフォーマットが可能。緑色のバーは，点滅するだけで進捗を正確に表してくれない。これが残念。

通常のフォーマットを行ったところ，5時間かかっても終わらなかった。ソフトの緑色のバーは点滅しっぱなしで，ハードディスクはアクセスランプつきっぱなし。中断したところ，「フォーマット完了」と表示された。若干不安が残る終わり方である。

BUFFALO Disk Formatter

BUFFALO Disk Formatter Ver.2.06 は，物理フォーマットと通常のフォーマットが可能。

進捗を表示するバーは，1分毎にクリアされるため，進捗表示になっていない。だんだん緑色が長くなるが，1分経つと長さが0になり，また伸び始める。1分間タイマーとしては有効だが，あと何分かかるのかは分からない。

もう1つの問題は，進捗バーのウィンドウに「中止」ボタンがあるにもかかわらず，グレーアウトしていてクリックできないことである。中止できないのだ。

物理フォーマット開始時に，かかる時間の例が表示されるのはいいことである。「80GBのハードディスクで約30時間かかります。」となっている。単純計算で 1.5 TB なら 550 時間以上，あるいは 23 日かかることになる。待っていられない。

I-O DATA ハードディスクFAT32フォーマッタ

ハードディスクFAT32フォーマッタ（再フォーマットガイド） | アイ・オー・データ機器 は，クイックフォーマットが可能。

ハードディスクFAT32フォーマッタはインストール不要。クイックフォーマットなので，1.5 TB のディスクでも1分で完了する。これはいい。

I-O DATA は，ディスクデータを完全消去するための DiskRefresher LE というソフトをリリースしており，無料版もある。これでも FAT32 フォーマットが可能であるが (DiskRefresher LEでのFAT32フォーマット方法)，I-O DATA 製品のシリアルを入力しなければダウンロードできない。それって無料版とは言えないのでは…。

まとめ

1.5 TB という大容量ハードディスクのフォーマットでは，実際に使えるのはクイックフォーマットである。その点ではトキワ個別教育研究所か I-O DATA になる。物理フォーマットがしたければ BUFFALO だが，インストールが必要なのがイマイチ。今回は I-O DATA の「ハードディスクFAT32フォーマッタ」を使った。トキワ個別教育研究所のプログレスバーが正しく表示されるようにバージョンアップされることに期待したい。

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Posted by n at 2009-12-10 06:50 | Edit | Comments (2) | Trackback(0)