日帰りコースの人間ドックに行ってきた。しょっぱなから失敗があったが無事終了。暇だったので検査の流れをメモしたので紹介する。正確な検査結果は2週間後に郵送されてくる予定。
何年かぶりで人間ドックなるものに行ってきた。人間犬じゃないよ。人間ドック (人間ドック - Wikipedia)。
人間ドックは人気があるらしく? 7月に予約を取ろうと思ったら,どこの病院も年内は予約でいっぱいだという。4軒目で要約予約を取ることができた。
1か月前に問診票とその他の注意事項が送られてきた。その中に検便の採取容器も入っていたのだが,気がついたのが前日。しかも「2日分取ること」と書いてある。あと1日しかない。しかも,当日の朝は食事をしてはいけないので,ウンコが出るかどうかも分からないという不安材料が。
出るには出たのだが,ここで失敗が。自宅のトイレは洋式で,便器の傾きがかなりきつい。検便の注意書き通りにトイレットペーパーを斜面に置いて,便器を普段とは逆向きにまたがって用をたした。食事をしていないのに出てラッキーだったのだが,ここでハプニング。ウンコがトイレットペーパーと一緒に「ポチャーン」と水の中へ。「うふっふー,水の中へ,うふっふー,さーあー (陽水)」という冗談を考える余裕もなく,頭の中は真っ白。出し切ってしまったので,残りはなし。注意事項には「人体には直接使用しないでください」とある。打つ手なし。仕方なく,水の中のウンコに棒をブスリと刺して何とか採取。水にバイキンが繁殖していたら結果に出てしまうが仕方ない。本当はウンコの中に刺すのではなく,表面を擦り取るのが正しいのだが,それは無理。
何とか採取できたのだが,さらに失敗が。2日分の容器には色分けがしてあって,青は1日目,赤は2日目の指定があるのだが,間違って2日目の容器に入れてしまった。
準備もダメだし,慌てるとダメだしで,ダメダメ全開。しかし,病院へ提出したところ,「こちらはとってないですね」と,何事もなく受付され,結果も問題なかった。よく分からないがよかったということにしておこう。
郵送された予定表には「受付は当日の8:00〜8:30です」とあったので,ちょうど8:00に到着するように行ったところ,受付整理番号は「33番」。つまり,32人は8:00前にすでに到着して受付を済ませているのだ。時間通りなのに遅すぎとはどういうことなのだろうか。今日は全部で50人近くの人が受診したようだが,大半は受診慣れしている様子だった。ほとんどはお年寄りである。早起き・病院慣れ,のダブルパンチでお年寄りはどちらも得意分野なのである。
暇だったので,壁の時計を見ながら検査項目をメモしていた。次のような流れで検査が行われた。
時刻 | 内容 |
8:00 | 受付 |
8:30 | (検査開始) |
9:15 | 採血 |
9:20 | 胸部レントゲン (正面,側面) |
9:25 | 身長,体重 |
9:27 | 血圧 |
9:30 | 肺機能 |
9:35 | 聴力 |
9:45 | 視力 |
9:50 | (最初に受診した人が帰る) |
9:55 | 超音波 (肝臓・膵臓・胆のう・腎臓・脾臓) |
10:05 | バリウム (撮影後下剤) |
10:20 | 眼底,眼圧 |
10:45 | 医師による診察 |
11:05 | 会計 |
11:10 | 食事 |
14:00 | 医師による結果説明 |
9:50に最初の人が帰っていった。医師による結果説明は13:00からなので,待ち時間が3時間もある。どうするのかと思ったら,説明は聞きませんと言って帰ってしまった。そしてその後も次々と帰っていく。口頭説明を聞かなくても,2週間後に詳細な報告書が届くので,いいっちゃあいいのだが,せっかくの機会だから医師に質問や相談をすればいいのに。これも受診慣れというやつかも知れない。
バリウムを飲んでレントゲン撮影が終わった後に,バリウムを出すための下剤を渡されすぐに飲んだ。すると13:00には見事にバリウムが出てきた。ということは朝ウンコをした後は腸の中が空っぽだったということになる。体は普通に動かせたということは,そのためのエネルギー源は食べたものの形ではすでにないということを意味していて,当たり前なのかも知れないがなんだか不思議な感じがした。
話は前後するが,バリウムの検査について。「バリウムつらい」という話をよく聞くが,バリウムがつらいのは,バリウムなるワケの分からん白いものを飲み込むのがつらいのではない。「ゲップを禁止されるのがつらい」のである。検査の際,最初に発泡剤なる粉末と少しの水を飲まされる。発泡剤は胃の中で急激に膨らむので,ゲップをしたくなるのだ。ゲップをしてもいいそうだが,「もう一度飲んでもらいます」ということで,意味がないので我慢する方がお得である。バリウムは,ひとことで言うなら「細かい砂」である。薄く香りをつけてあるのでコップ一杯くらいなら楽々いけるのである。
最後の説明を受けたのは10名だった。説明は各人5分程度。私は9番目なので1時間待たされた。結果は (今日時点では速報だが) 概ね良好だった。特に精密検査が必要だという所見はないが,経過観察はしておいた方がよいとのことだった。
検査項目自体には問題はない。問題があるとすれば料金である。人間ドックは日帰りコースで4万円。今回はオプション検査を1つ追加したのでプラス3千円の合計4万3千円となった。職場からは補助が出るが,それでも高すぎる。医師は「あなたくらいの年齢なら毎年受診した方がいいでしょうね」と言っていたが,気軽には受診できない価格である。
体に何らかの異常がある場合は,別の機関で精密検査を受けるという流れになるので,要するに人間ドックは精密検査ではないのだ。自覚症状のない病気に関しては早期発見につながるのかも知れないが,そうでなければ個別に検査を受けた方が正確でしかも安上がりになる可能性もある。検査自体は職場の健康診断に毛の生えたようなものなので,そこまでお金をかける価値があるかと言えば疑問が残る。普通の健康診断になくて早期発見につながりそうなものは (毛の生えたようなものの「毛」にあたるのは),超音波,バリウム,眼底検査くらいである。
今回受診した病院は,前回人間ドックを受診した病院ではなかった。受診データは違う病院では共有されないため,経過観察が難しいという欠点がある。このことについて医師に相談したところ,近所の医者でいいのでかかりつけの医者を1つ決めておくことだという。かかりつけがあると経過観察ができるし,何か異常があって検査が必要なときは紹介状を書いてもらえばいいからである。
他のみなさんの朝の早さには驚いたが,よく考えてみれば,早く受診が終わっても結果説明までの待ち時間が長くなるだけなので,フライイング受付のご利益はそれほど高くない。
金額が高いのが痛い。病院に行くことに抵抗があるかにもよるが,「体に何らかの異常を感じたらすぐに病院に行く」ということを心がけているならば,人間ドックではなく個別検査の方が精密であり料金も安くなるのではなかろうか。考え方次第ではあるのだが。
Posted by n at 2010-09-01 23:55 | Edit | Comments (2) | Trackback(0)
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今年の健康診断で検便において自分もnさんと同じ過ちをしました。毎年、受診していなかったため、手順を理解していなかった自分がいけないのですが、気づいた時はあせりますよね。あと、洋式便器用の採取方法も検討してもらいたいところですね。図では逆向きに(水タンクのほうを向いて)座って"する"よう書いてありあましたが、傾斜と表面がコーティングされているのか落ちる落ちる。なんとかスマートに採取したいものです。それではお互い健康に気を付けましょう。
Posted by: yanagi at September 02, 2010 08:40yanagi さん
Posted by: n at September 03, 2010 00:20洋式トイレの場合は,もう便器の中で工夫してもダメなんじゃないですかね。トイレットペーパーを重ねて手に取るとか (ホカホカしそう)。難しい問題です。