タバコをやめてから10年が過ぎた。「禁煙」と言っているということは,気分はまだ喫煙者だということである。しかしそれもどうでもよい。
今日は禁煙10周年の記念日である。この10年間は1本もタバコを吸っていない。これで完全にタバコがやめられたのかというと,まだ若干の疑問が残る。
理由の1つは,「禁煙10周年」という認識である。「禁煙」というのは「たばこをやめている」という意味であるから,つまり自分はまだ喫煙者であり,単に吸っていないだけということなのである。
もう1つの理由は,先日,高円寺のパル商店街を歩いていた折,「水タバコ」の看板を出しているお洒落な雰囲気の店にフラフラと入ってしまいそうだったからである。Chillin' という名前の店だった (シーシャの妖精プカプカくん (shisha_chillin))。店に入って何をするかと言えば,冷やかしでショーウィンドウを眺めて出てくるはずもなく,やることは1つである。一服していたに違いない。危ないあぶない。
私が禁煙を始めた頃は特に何もなかったが,ここ数年でたばこを取り巻く環境は大きく変わった。多くの飲食店では,喫煙席が設けられ非喫煙者との分煙が進んだ。2010年10月1日にはたばこ税の増税にともない,過去最高の大幅値上げが実施された。私が好んで吸っていたピースライトは当時260円,現在440円となっている (ピース (タバコ) - Wikipedia)。東日本大震災の影響により,2011年(平成23年)5月12日に日本たばこ産業は,たばこ23銘柄を廃止して73銘柄に絞り込む事を発表した (日本たばこ産業 - Wikipedia)。これにより探偵物語 (探偵物語 - Wikipedia) 第26話で峰竜太が吸っていた「峰」は廃止された (峰 - Wikipedia)。松田優作が吸っていたキャメルは,これ以前に廃止されている (キャメル (タバコ) - Wikipedia)。
気分が喫煙者でもいいのだ。吸っていないという事実は変わらないからだ。もしかすると,いつでも喫煙者に戻れるという余裕が禁煙の原動力となっているのかも知れない (nlog(n): やらなければというプレッシャーから逃れる方法)。
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