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マムシ酒をもらった。精力剤にもなるといわれているが，飲んでも何ともない。しかし，ある時に突然効き目が出た。効いても不幸になることがある，そんなことが分かったのだった。

「光にとても弱い動物は?」というなぞなぞがある。答えはマムシである。

去年の春にマムシ酒をもらった。ヘビごと一升瓶に入っている。お酒としては度数の高い (腐らせないために35度以上の) ものが使われる。焼酎のことが多いようだが，それはウイスキーだった。ウイスキーの方がいくらか飲みやすいとのことだった。ということは，焼酎の場合は特に飲みにくくて，ウイスキーでも飲みにくいということを言っているようなものである。

マムシは生きたままお酒につけられ，酔っ払いながら窒息死していく (酔っ払うというのはウソ)。瓶のなかで苦しみもがいた末に死ぬことになるのだが，その苦しみこそが濃厚なエキスのもとになるそうで，何もそこまでしなくてもいいのではと思う反面，毒蛇なので何ともない。

マムシ酒は古くから薬用酒として珍重されてきているが，科学的な根拠はない。マムシ酒を作る際には，1か月断食させてマムシの体内の老廃物を排出させるそうで，それでも平気で生きていることから「スゲェ生命力」と思われがちだが，変温動物であるがゆえにエネルギー消費が小さいのが原因 だそうで，驚くほどのことでもない (ニホンマムシ - Wikipedia)。

科学的な根拠がない場合，効能を確かめるには人体実験あるのみである。人体としては自分の体を使うのが男らしいのである。

マムシ酒の味はというと，クセが強すぎてストレートでは飲めない。マムシだけにヘビーだなんちて (あぁダジャレだ)。梅酒で割ったらどうかと思ってやってみたが，合わないことが判明。水で割るのが妥当である。氷を多めに入れると，爽やかに飲める。

マムシ酒の効能としては，滋養強壮，精力増強などがあると言われている。飲まずに塗れば，火傷{やけど}に効くとも言われている。私は，週に2回程度，半年くらい飲み続けているが，風邪はひくわお腹は壊すわでもうボロボロ (nlog(n): 下痢になったら薬は経口補水液で)。飲んでいないころと何ら変わりはないことから，滋養には効果なし。

では精力剤としてはどうなのか。もともと，むしろ余るくらいでまったく困っていない状態だったので参考にならないかも知れないのではあるが (nlog(n): 何とかして性欲をコントロールしたいのだが)。そして，マムシ酒を飲んでも，これまた何ともない。

ところが，まれに「効く」ことがある。つい先日の朝5時，目が覚めたらギンギンなのである。「あぁ，そういえば前の晩にマムシ酒を飲んだっけな」と思ったが，飲んだ直後は何ともなくてそのまま寝たのであった。そして突拍子もない朝の5時にギンギンなわけである。おしっこをしようと思ってトイレに行ったが，ギンギンなので出やしない。気分もまったくエロくない。

考えるに，男として一番いいのは，エロい気分になったときにムクムクッとなることであって，何ともないときにギンギンなのは迷惑なのである。もしかして，バイアグラも「局所的には効き目が出るが気分がどうかは関係がない」というような，そんな効き方をするんじゃないかと思った (未確認)。気分じゃないのに馬車馬のように! そういうのは，ある意味とても不幸な状態なのである。

チビチビと飲み続けた結果，最近はヘビの体がお酒の水面から上に出てきてしまったので，腐る危険が出てきている。ヘビはいくら何でも生きていないだろうから，そっと出して捨ててしまおうかと思っている。食べる気にはちょっとなれねぇ。沖縄ではイラブーの身を食べたが，美味しいとは言えなかった。あれもやはり汁を飲むものである。

最初のなぞなぞ，理由は「まむしぃ! (眩しい)」である。

2011年9月20日追記:
マムシを取り出しました (nlog(n): マムシ酒のマムシを取り出す)。

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Posted by n at 2011-09-15 01:21 | Edit | Comments (2) | Trackback(0)