女性の目には,紳士服を着て働く男性は「男らしく」映るのだろうか。紳士服のモチーフはむしろ「女らしい」ものなのである。
私はフロイト (ジークムント・フロイト - Wikipedia) ほどではないが,すべてのものを性的なものと関連させた物の見方をする変態であって,以下の見解は独断と偏見であることを前置きしておく。
その前置きをしておいて何が言いたいかというと,紳士服のデザインが性器の表現に見えるということである。有名ななぞなぞ「男の体の真ん中にあって,いつもブラブラしていて,4文字で3文字目に『タ』がつくものな〜んだ」(「おとなをへこますなぞなぞの本」より) に見られる共通点から容易に分かるように,スーツの真ん中でブラブラしているものは男性器の直接的な表現であるが,さらに踏み込むならば,スーツは女性器をも表していると見ることができる。
なぜなら,以下のように女性器としてのパーツがひと通り揃っているからである。
つまり,スーツを着た男性の姿というのは,女性器に男性器がはまっている状態を直接的に表現している形になっているということになる。しかし,紳士服を見ても,エロチックな感じは一切しない。モチーフとしては性器の形だったものでも,それを想像させないほどに形式化しデザインとして昇華させたものになっているのだ。
女性がリボンをつけるのもこれに似た発想である。リボンのモチーフは女性器である。そして男性はリボンをつけない。唯一の例外は蝶ネクタイだが,これをつけるのはスーツを着た時だけである。スーツを女性器に見立てれば蝶ネクタイに違和感はないのである。実際,蝶ネクタイをするときは男性器を模した普通のネクタイをすることはない。
女性はリボンをつけるが,男性のようなネクタイをすることはない。女性や男性が身に付けるものは,自身の性に一致したものが自然だということである。そう考えると,男性が着る紳士服に女性的な性質を持たせているというのは,異質なものを取り込んでいるという点でかなり例外的なデザインになっていると言える。
男性のスーツ姿を奇異に思わないのは,デザインが優れているからなのか,それとも見慣れているからなのか,その両方なのかはよく分からない。
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Posted by n at 2013-05-17 20:35 | Edit | Comments (0) | Trackback(0)
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